82ドラゴンの姿で空を飛びたい
「ああ、そうだな。 許可し…って、ちょっと待ってくれ。
今、ヒトの姿だと2割程しか力が出せないと言ったか?」
【そうだが? なにか困ったことでもあったのか?】
お父さんは慌て始め、エレナとエレンはきょとんとした表情をしている。
「問題ある❗ そんなことをしたら国民が驚くだけでなくミユキにも危険が及ぶかも知れないじゃないか❗ お前らがドラゴンだと知った奴らがミユキを襲いに来てもいいのか⁉️」
【それならば国王という力を使えばどうにでもなるであろう。 もう1つの方は、そうだな… 我らはミユキだけに従い、国民を危険にさらさないと約束しようではないか。 そして、ミユキに危害を加えようものなら… この先は言わなくても分かるな?】
エレンは黒い笑みを浮かべた。
「あっああ、そうだな。 ご、ごほん。 今言ったことを絶対に守ってくれると言うのならば許可を出そう」
お父さんは、大きな咳払いをするとそう言った。
【交渉成立だな】
お父さんとエレンはがしっと手を握り、笑いあった。
まあ、その笑みも黒かったんだけどね。
【でも、ドラゴンが空を飛んでたら攻撃されるんじゃない? だって、契約の証を着けていても空からじゃ分からないでしょ? そしたら野生のドラゴンだと勘違いされちゃうじゃん】
お父さんとエレンははっとしたような表情をし、エレナはスズナの横でうんうんと頷いている。
「でも、それならばどうすればいいんだ? 解決策がでないのならば許可は出せなくなるな」
お父さんは、そう言うと悩み出した。
【なら、こういうのはどう?】
なにかをひらめいたエレナが言った解決策はこうだった。
まず、ドラゴンの姿の状態で契約の証をつける。
だが、それだけだと野生との区別がつかないため、服を着たりするなどの、パッと見の区別がつくようにするというものだ。
「それなら良さそうだな。 よし、その案で決まりだ。 だが、なにかあった時だけだからな? これを守れないのならば即許可は撤回する」
お父さんの顔は、珍しく真剣だった。
だが、エレナとエレンも真剣な表情で約束を守ると言った。
なのでこれからは街の中でもドラゴンが飛び回ることになりそうだとスズナは思った。
そして、これが後に後世まで受け継がれて「ドラゴン王族条約」と呼ばれるようになるのはまた別のお話
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