61魔法の練習
「そもそもオリビア様が仕事をきちんとこなしていれば起こらなかった事件ではないですか?」
アメリがズバッとお母様に向いて言う。
けっこうキッパリ言ったね。
【そうだぞ、我らはただ主の為を思ってしたまでの事だ。 お主がしっかりと終わらせていればよかったではないか。】
エレンがアメリの発言にのってそう言うと、そうだそうだとでも言うようにみんなが頷いた。
「うぅ、分かったわよ。 今から仕事をしてくるわ。 みんな、行くわよ。」
お母様は、ついに折れてくれたらしく専属のメイドを引き連れて部屋から出ていった。
「で、ミユキは今日、本当に練習しないのか?」
お父様が、残念そうな、少し希望をもったような顔をして聞く。
「うん、今日は本当にやらない。 でも、タポポとヌレバの練習はやって貰うよ?」
私がそう言うと、お父様の表情から希望が消え去った。
「なら、私は何のために仕事を速く終わらせたのだ。 これでは意味がないじゃないか…」
「別に、明日の仕事を今日終わらせてくださってもよいのですよ?」
アシェルは、にっこりと笑ってお父様の顔を見た。
「いっいや~、それとこれとは話が別かな~?」
お父様は、助けを求めるかのようにまわりを見回すが、みんなして目を反らせているので誰とも視線は合わない。
「それでは、練習の時に堂々と見にこられるように仕事を今のうちに終らせておきましょうか。」
アシェルは、そう言ってお父様の手を引いて部屋から出ていった。
「ミユキ、助けてくれ❗」
「頑張ってきてね、お父様。」
私は、お父様を見送り、連れていこうとするアシェルに向かって親指をたてた。
それに気が付いたアシェルも、私に向かって親指をたててくれた。
「二人してなぜ通じ合っているんだ❗」
と言うお父様の一言が部屋のなかに響き渡り、その後部屋のなかは静寂に包まれた。
部屋の中はなので廊下からはうるさい声が聴こえている。
こうして、改めてタポポとヌレバの魔法の練習が始まった。
【もう少し魔力を手に集めろ。】
【【はっ、はい】】
今は、手に魔力を集める練習中です。
これが素早くできたら魔法をつかいやすくなるんだって。
それが終ったら、実際に魔法を使ってみるみたい。
【タポポは小さな光の玉をイメージして手の上にだせ。 ヌレバは、そうだな… 闇の玉をイメージしてだしてみろ。】
エレンは、見本として右手に光の玉を、左手に闇の玉を出して見せた。
「エレンすごいね❗ 私もいつか出来るようになる?」
【ふふん、そうであろう? 主も頑張ればいつかは出来るぞ。 だから頑張ろうな】
私は、応援されたのが嬉しくて魔法の練習をはやくしたくなったが、頑張って耐えた。
そして、あっという間に今日の練習時間は終わり、タポポは小さな玉を、ヌレバはタポポよりひとまわり小さな玉をだせるようになった。
私は、上手くできる方法を学んだよ。
***
【もう少し魔力の量を増やせ。】
私は、エレンに言われた通り魔力を玉に込めた。
えっ? なにしてるかって?
見て分かる通り魔法の練習だよ。
昨日は出来なかったから昨日の分まで頑張ってるところなんだ。
「ミユキちゃん、頑張って❗」
お母様の声援が聞こえる。
「でっ、できた❗ エレンどう?」
私は、できた玉をエレンに見せる。
【ああ、上手く出来ているぞ。 頑張ったな。】
エレンは、そう言って私の頭を撫でてくれた。
それから一週間程で魔法をマスターした私達は、ちゃくちゃくと学校へ行くための勉強をしていた。
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