58ミユキの怒りとドラゴンの怒り
【主を困らせるものは、たとえ主の親だろうとなんだろうと我らは許さん。】
エレンは、聞いたこともないくらい低い声でそう言った。
その横では、エレナも頷いている。
なんてやっている間にも部屋の気温は下がり続けているんだけど…
「ふぇ、へくちっ さっ寒い」
私は、くしゃみをしたあと、寒さで震え始めた。
【主がこんなことに、なんと酷い。 あと少し待っていてくださいね? すぐに終わらせますから。】
エレナは、私をぎゅっと抱き締めながらそう言うと、お母様の方を向いた。
【主がほら、こんなにも寒そうにしているではないですか。 さっさと仕事をしてください。】
エレナは、黒い笑みでそう言った。
じゃなくて、寒いのはエレナ達のせいじゃん…
「エレナ、エレン、もういいよ。 本当にもうやめて❗ なんで部屋のなかで雪が降ってるの? なんでこんなにも寒いの? 全部やったの二人じゃん❗ お母様もいい加減にして❗」
私は、つい寒さとお母様の諦めのなさからこう怒鳴ってしまった。
【あっ主、すまなかった。 我らも少し感情的になりすぎたのだ。 もうこんなことはしないから許してくれ。】
【私も、主、本当にごめんなさい】
二人は、素直に謝ったあと、深く頭を下げた。
それと同時に二人から放たれていた冷気も消え、雪もやんでいた。
「私も、ミユキちゃんごめんなさいね。 仕事、頑張ってくるわ。」
お母様は、謝ったあと部屋から出ていこうとして扉に手を掛けた。
「お母様、頑張ってきてね? エレナとエレンもお母様を許してくれてありがとう。」
私は、出ていこうとしたお母様にぎゅっと抱きついて応援をした。
もちろん二人に感謝を伝えるのも忘れない。
感謝を伝えるのはなにか違う気もしなくはないが…
「あら、ありがとう。 私、とっても嬉しいわ… やっぱり、もう少しだけ見ていこうかしら」
お母様、なんて発言を…
キンッ
そして、さっきやめるって言ったそこの二人❗
また雪が降っているぞ⁉️
なんでまたこんなことになっているの、「本当にもうやめて⁉️ お母様は部屋から出ていって、二人はもうやらないって今さっき約束したばっかじゃん。 なんでまたやってるのさ。」
私がまた怒り始めたころ、ドアが開いた。
「ミユキ、仕事が終わったから見にきたぞ。」
お父様だ、その後ろにはアシェルもいるので、本当に仕事が終わったのだろう。
はぁ、めんどくさい人がまた一人増えたぞ…
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