32お庭に行ったら…
「分かりました、ミユキ様。 でも、それは無理です。 あなたを守るのが私達の役目であり、仕事です。 よって、あなたを心配しないということは不可能です。」
アシェルは、瞳に心配の色を宿してそういった。
これは、なにがあっても着いてくるやつだと長年の経験で知っている私は、諦めてただ一言、よろしくね?とだけ言った。
それからは早かった。
まず、お父様が国の力を使って知らない男を探し始めたのだ。
次に、街へのお出かけはほぼなくなり、庭に出ることの出来る日もぐんとへった。
そのせいで、今とても大変なことになっている。
「ミユキ、タポポ家の中で遊ぶの飽きたよ~❗ 早く外に行こうよ❗」
と、タポポ達が騒ぎ始めたのだ。
「きっと、もう少しで外に出られるからさ? あと一日だけ、待ってみよう?」
これで何回目のやり取りだろう。
タポポ達も、外に出れなくなって一週間は耐えた。
だが、一週間が限界だったのだ。
もうこのやりとりも、一週間程になるだろうか。
私は、諦めてアメリに外に出る許可を貰うことにした。
「アメリ、お願いだからお庭に出てもいいでしゅか? もうタポポ達が我慢できません。 お願いでしゅ、ほんの少しだけでいいんです。」
私は、必死にお願いする。
なんせ、今もタポポが横でわーわーと、騒いでいるのだから。
「はぁ、分かりました。 にしても、ここまでよく耐えましたね、いいですよ。 その代わり、私と一緒に行動して下さいね?」
アメリが許可をだしてくれたので、私達は、元気よく外に駆け出したのだった。
アメリが後ろから追いかけてくるなか、庭に通じる扉を私が開けて、一歩外へ踏み出すと、そこには不思議な魔方陣のようなものがあった。
「ミユキ様❗ 早く逃げて❗」
と叫びながらアメリが走ってくるのも虚しく、私達は魔方陣によってどこかへワープさせられてしまったのだった。
***
「あぁミユキ様~」
私が走って伸ばした手も、空を切っただけだった。
「アメリ、どうかしたのですか?」
アシェルが私の声を聞いて見に来たようだ。
そしてある程度私の話を聞くと、アシェルはハロルド様に報告をしに行った。
その間私は近くを探したりしながらミユキ様達がいなくなった場所を眺めるだけだった。
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