103闇商人を捕まえよう3
「うわぁぁぁ~❗」
【うるさい、耳元でわめくな】
我は片耳を押さえながらもう片方の手でハロルドの口を塞いだ。
「ぷはぁ、なにをする❗」
ハロルドは我の手を払い除けると即座にそう言ってきた。
だが、我はそんなことには動じずに淡々とハロルドに言った。
【別にうるさかったから口を押さえただけだが? ところでハロルドよ、商人達が逃げようとしているが良いのか?】
ハロルドはハッとした後即座に大きな声を張り上げてこう言った。
「全員動くな❗ 私はこの国の王ハロルド、これは王命だ」
するとそこにいた商人達の3人のうちふたりは動きを止めたが、リーダーだと思われるもうひとりは動きを止めなかった。
「おい、お前らなにしてる❗ さっさと動かんか」
リーダーだと思われる男はそう言うとふたりのうちひとりを蹴り飛ばした。
「さっさと動けと言ってるのが分からんか❗」
男は再びそう怒鳴るともうひとりのことも蹴り飛ばした。
そんな風に揉めているところで我はハナのことを救出することにした。
【来たぞ、ハナよ。 今ならそこから出てこれるであろう?】
【ええ、もちろんよ】
我がハナの入れられているケージの前にひざまずいて手を差し出すと、ハナは器用にケージの鍵を外して扉を開いた。
そしてハナが我の手のひらに飛び乗ると同時にそれは起きた。
「そこのお前❗なにしてるんだ❗」
先程蹴られていた男のうちのひとりが我の動きに気が付いてそう叫んできたのだ。
【ちっ、バレたか… もう少しで主の元へ逃がせると思ったのにな】
【大丈夫よ、私もあなた程ではないけどきちんと戦えるわ】
ハナがそう答えると、リーダーの男もこちらに気が付いて言った。
「なにしてるんだ❗勝手にうちの商品を盗むんじゃない❗」
【今言ったな? 男に二言はないと言う、お主もそうだよな?】
我は軽くドラゴン本来の威圧感を出しつつそう聞いた。
この威圧感は百段階に分かれており、今は威圧1だ。
「うっ、なんだ… きゅ、急に周りの空気が重くなった、が…」
ついでに、ミユキの前では威圧を出していないので今のところは嫌われていない。
「なんの事だ? 私はなにも感じないが」
そしてこの威圧感は威圧する対象を選ぶことが出来、相手によって与える威圧を変えることも出来る万能な力だ。
この威圧感は魔法のような力だが、実際は魔法とはなんにも関係の無い力だ。
ドラゴンやフェンリルなどのある種の者のなかでも秀でて魔力と力が強い者だけが使え、尚且つ使えるようになっても使いこなすことが難しく、この力を使うものは世界から見てもごく少数しかいないのだった。
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