152日目:アニメ版「バビロン」を語る回
更新。この作品。最初2話は割とグダグダしていて停滞しがちなんですが、その後からは急に襲いかかってくる感じですからね。まず3話まで見て、そこでハマったら最後まで見ちゃうのがオススメです。
こんばんは。今日は、ゲームしつつなんかしたいなーと思っていたらちょうどいいところに見たかったアニメがあったのでアマプラで見ました。割と最近のアニメで、「バビロン」と言うやつです。
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どんな内容かと言うと、まあこれがまた壮大なテーマがありまして、「生と死」「善悪の基準」「自殺との向き合い方」と言うなかなか重たいものが根幹にあるんですね。そもそものあらすじとしては、「正義として悪を裁く立場にある検事」正崎善と「悪として周囲の人を自殺に追い込む能力を持ったファム・ファタール」曲世愛の対立が中心となっていきます。
そもそもの舞台設定からして少し難解で、現代日本の中で立法の権限が首長に委ねられている地域「新域」という場所が(政治的思惑で)作られ、その地において「自殺法」なる自殺する自由を認める法律を施行されます。その影の立役者として人々を扇動していたのが曲世であり、彼女をひょんなことから追うことになるのが正崎です。正崎は曲世によって部下を自殺させられており、また個人的に新域についても不信感を抱いているからこそ曲世を捕まえたい、果ては殺したいとまで憎むようになります。
このアニメで最も重要なのは、「自殺は罪に問えない」「明確に証拠がない限り自殺を幇助したとしても罪に問うことが難しい」という現代の法律の穴を見事についた所にあると思います。曲世の能力は説明がつくようなものではなく、超自然的な能力です。明確な証拠にはなり得ない。それでも、確実に曲世によって自殺させられた人間は存在する。検事という立場からして、正崎は曲世が明確な「悪」であるにもかかわらず法的に起訴することが出来ないことを歯噛みします。そんなモヤモヤ感を抱えつつ、物語は一旦のクライマックスを迎えていく……
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実際はもっと続くんですが、僕としてはここで止めておく方がいいかと思いました。説明を飛ばしたところもありますし、マンガ(読んだ)だとまた違った終わり方(というか多分打ち切りによる着地点の変更)だったりするのでどうとは言えないんですが、とにかくすごい作品ではあるんですよね。アニメという形態でも十二分に面白かったし呑まれたんですが、僕としては、(もちろん曲世役に合う女優さんがいるならですが)ドラマ版を見てみたいなと感じました。よりリアルにこの作品の異質さを表した時に、どうなるのか。それが、すごく見てみたいんです……
あとこれ、原作が完結してないらしく、それは少し残念ですね。四部作構想で三部目までしか刊行されてないとか……。続刊出たらまた話したいです。しかし終わるといいな……エタらないでくれ……




