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夢の異世界  作者: むーちょ
導入
5/6

自覚

「ぶっ!!!」


気がついたら口に肉が入っていたので驚いて吐き出してしまった。


久しぶりにこの世界に来た。


それにしてもタイミングが最悪だ。


さらに最悪だったのは口に広がるイヤーな匂い。


周りを見渡すと干からびたパイナップルの皮が大量に捨ててあり

動物の死骸もたくさんある。


…手に持っているのは生肉だ。

味覚が嫌な刺激を受けているのはこのせいだろう。


あれから何日も経ってるはずだ。


パイナップルの皮がこの南国風な湿気の多い森の中で干からびているのだから2、3日ってことはない。


あの大男から逃げるために森に入ったのにそこにずっと居るなんて危険すぎる。


「お前はどんだけ怠け者なんだよ…」


でも久しぶりに来たんだからあの計画を実行しよう!


あの計画とはもちろん…(笑)


「メイク!」


まず田中さんを作り出す。

姿をイメージして…


人を作る場合はその人の今までの人生とかも大まかに決めた方がいいだろうな…


「きゃー!」


女の人の叫び声だ!!

さっそく田中さん登場!?


急いで悲鳴の元へ向かうとそこにはおばさんが立っていた。


「え、、、おばさんだれ?」


「助けて!」


周りには野犬がたくさんいた。


こんなもん朝飯前だ!

遠当ての出番だ!

あー技名は…

作用点は英語で…英語の授業まともに受けとけばよかった…


ま、なんでもいいか(笑)


「インパクト!」


野犬一匹に命中し吹っ飛ばすことに成功した。


残りの奴らもインパクトの連射で余裕勝ち


「助かったわありがとう」


「いえいえ…おばさんはどこから来たの?」


「北にある街からよ。罠を仕掛けて動物の肉を手に入れていたのに近頃は獲れないから探しに来たの…」


なるほど。

原因はキース君だ。

動物を狩りすぎてここらによりつかなくなったんだろう。


「それで坊やはどこから来たの?」


坊や!?

まあここに来た本当の理由を言ったところで信じてもらえないだろうな…


「旅の途中ではぐれちゃって…森から出られなかったんです」


「それは大変!!街のギルドに捜索してもらいましょう!」


そう言うとオレの手を引いて歩き出した。


街は本当にすぐそこにあった。

そのギルドのある建物もここから近く、すぐに受付に到着した。


「この子旅の途中で迷子になったらしいの。旅の仲間を探してあげてください」


「迷子ですね。かしこまりました。依頼先はいかがいたしますか?」


「そうね…ではT3でお願いします」


T3ってなんだ?


「かしこまりました。お代はあちらでお願いします。この子はこちらで預かりますのでまずはシャワーを浴びましょう」


やった!!そういえば身体中ベタベタで気持ち悪かったんだ!


受付のお姉さんに連れられてシャワー室に入れてもらった。


「じゃあ終わったらこれ着替えだから全部終わったらさっきのところに来てね」


「ありがとうございます…」


言葉が通じることはなんの不思議もなかった。夢なのだから。


しかし鏡を見て驚いた。

オレはすごく幼く、小学校と中学校の間くらいの姿に見えた。


「坊やって言われるわけだ…」


オレは年齢設定を忘れていた。鏡なんか見たことなかったしキース君の人生も知らないのだから当然だ。


シャワーを終えて受付に戻ると宿に案内された。


固い布団だったがずっと森で生活していたせいか心地よく思え、気がついたら眠っていた。

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