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夢の異世界  作者: むーちょ
導入
4/6

夢とのギャップ

目を覚ますと教室にいた。

国語の授業の最中だ。


みんなこっち見てる…

理由は…


いそいで飛び起きてスマホの音量を下げる。


最悪だ…アイドルの声を設定してることがみんなにバレた…


一戸(いちのへ)くん授業中に携帯を鳴らすのは校則違反ですよ。放課後職員室に来なさいね」


本田先生が怒るのも無理はない。

普段遅刻ばかりしている上に授業では寝てる。そして目覚ましが鳴った…

こりゃ放課後が思いやられる…


でもそれよりも心配なのは田中さんだ。


オレの評価が下がってしまう!!


みんな笑いながらコソコソ何か話してる。田中さんも例外じゃない。


「くそ…」


そこからの授業は寝る気にならなかった。


放課後には本田先生と担任の岡田にみっちり絞られてから部活に向かった。


「おい一戸遅刻だぞ!ランニングから始めろ!」


先輩は怖い。素直に従わないと…

グラウンドの外周を走る途中で田中さんが目に入ったがあの目覚まし音のせいで恥ずかしくて声をかける気にはならなかった。


今日は最悪の日だ…


でも考えてみればランニングっていうのは悪くない。

頭を使う作業がないから夢のキース君の構成を練れる。


彼は自分の村を焼かれていた。

一人で逃げたし身寄りはいないんだよな…


仲間を作るべきだ…ヒロインだ!

当然ヒロインは田中さん(笑)


登場シーンは悪人に追われているところを助けて惚れさせる。


これしかない!!


それにしてもどんな世界なんだろう

燃えてたから建物の作りもわからないし。


大男はローブを着てたし文明はしっかりとあるはずだ。


世界観からあんまりにも離れたものを作るわけにはいかないな。


あとは時間の経過も謎だ。向こうでの1日はこっちでどれくらいの時間なんだろう?


「いて!!」


考え事をしていたら移動式ボールネットにぶつかってしまった。


しかもソフトボール部のやつだ…

本当に今日はついてない…


「大丈夫!?」


田中さんだ…もうこの恋は終わった…


「うんごめんボーッとしてた…」


「おでこ切れちゃってるよ!ちょっと待っててね!」


田中さん優しいなあ…あんなに走って…保健室でも行くんだろうか…


田中さんはすぐに戻ってきた。


「動かないでね!」


そう言うと絆創膏を貼ってくれた。


…おでこの傷に絆創膏ってすぐ剥がれるぞ!?っていうかこれは田中さんの私物!


絆創膏を持ち歩いてるのも、貼ってくれる優しさも、ガーゼとかじゃなく絆創膏を貼っちゃうちょっと抜けたところも全てが魅力だ!


「ごめんねありがとう」


「今日いつもよりぼーっとしてない?」


いつもよりって…


いつもオレを見てるのか!?

いや違うそこじゃない!

いつもぼーっとしてると思われてる問題の方が問題だ!!


「ちょっと夢中になってることがあってね」


「そうなんだ(笑)怪我には気をつけてね!」


こんなことになるなんて

今日は最高の日だ!!


この出来事で気分良く家に帰り

早く夢で田中さんを登場させたくて眠りについた。


しかしあの夢は見られなかった…

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