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純粋な愛は人を狂わせる-Ⅲ

§-§-§


「ふぁ~…今日も相変わらず暇だね~」

机の上にいる黒猫のロロは欠伸(あくび)をしながら言った。

「そりゃぁ、今はまだ、太陽が出ているからね」

男は、書類を片手に読みながら猫に言った。

「そんなに暇なら、外の世界に出て遊んできたらどうだい?ロロ」

猫は伸びをしながら

「うーん。どうしよ~かなぁ」

と、言った。

そして、机の上から軽やかに飛び降りると、チリンと赤い首輪の鈴が小さく鳴った。

「やっぱり、少し行ってくるよ~」

「気をつけて」

ロロは、あはは、と笑った。

「相変わらず、(かえで)は面白い事を言うね。気をつけるも何も、僕は死んでも死なないのに」

(かえで)も、クスリと小さく笑い

「これは、方便(ほうべん)だよ。一応、言わないとね」

「人間って、本当に変だよね。ま、とりあえず、気をつけて行って来るよ」


そう言うとロロは、小さな前足で扉を開け、店の外に出て姿を消したのだった。

一人なった楓は、ロロの姿を見送ると再び書類に目をやった。

「今日はどうやら、久し振りのお客様が来そうだね」

と、一人呟いたのだった。

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