そろそろ時止めないとタイトル詐欺じゃん?
あー…あつー…暑い…
俺は田中ナントカ(忘れたから略)という名前のニートだったんだ。でもある日俺はゲームのしすぎで死んでしまった…
だが不思議なことに、俺はまだ生きている。
鈴木太郎として。今を生きている。
なんか、ゲームによくある設定じゃないかな?俺はそう思うとすんなり受け入れられた。
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まあそんなことはどうでもいい。今は営業しないと…
あー、17:00までに3件契約しないと!減給はいやー!
ここで俺は無意識に時計を確認してみる。
16:52
ハア?この時計壊れてんじゃねーの?鈴木、おいおい、お前時計集めんの好きなんだろ?安物なんか買うなよ!
…おいおい、あと8分しかねえのかよ
もう…終わったな!
どうやら俺は無理なことに直面すると吹っ切れてテンションハイになっちゃうらしい。
アハハ!もうどうでもいいや!バイトでも食っていけるよ!親もいるし!
と思って時計を叩いたら…
周りの人々が一斉に動きを止めた。
車も。虫も。猫も。テレビも。
まるで時が止まったかのようだ。
空の色も灰色になっている。
俺はおもむろにもう一度時計を叩いた。
すると全てはまた動き出した。
あああ!これもゲームとかにあるよね!
主人公が時を止められるのか!ありがちだねー!よくある!よくある!
それでラスボスも時を止められるみたいなね!あるよね!オラオラ!
…えっ、俺、時を止められるようになったのか?すげえ!
これ使えば最強だ!
第4話 完