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十一話:アマ………アマ!?

グレマウスさんがそう言うと炎が消えた。

すごかった。突然炎が出現したかと思うと色々な形になって、そのあとグレマウスさんが包まれた。でもすぐに出てきた。綺麗の一言では言い表せない。サーカスのようだった。炎のサーカス。今まで見た事なかった。

そこで思い出したことある。今更だが、ここは異世界だったと思い出した。当然魔法もあるのだろう。

俺が余韻に浸っていると、グレマウスさんが手を叩いた。

「さあ、行きましょうか」

「?」

ハピーは頭にハテナを浮かべてこちらに助けを求めてくるのが分かる。

「あれですね、検査をしなくちゃいけないんですね」

するとハピーは慌て始めた。

「そうだよ。僕たん達まだバッチ持ってないし、さっきの男の人がもうすぐ診察所閉まるよって言ってたよ。どうするの?おじい?」

グレマウスさんは待ってましたと言わんばかりに自信満々な表情で答えた。

「大丈夫です。こんなこともあろうかと、検査員を近くまでお呼びしていますので」

「おぉ!」

その言葉にまた飛び跳ねるハピー。オチはもう見えた。

良かった。これで問題はすべて解決。さらにこっちでの友達もできたし………………………

なにかを忘れている気がする。なにか……………もっと重要な……………。

まあいいか。

「そういえば」

グレマウスさんに呼ばれた。

「もう一度聞いてしまう事になりますがナミキさん、でよろしいですかな?」

「ええ」

俺の返事にまた顎を撫で始めた、グレマウスさん。

さっきから何を考えているんだろう………………は!さては、俺の名前が流出している!?いや、そんな訳ない。いや、もしかしてアマちゃんにでも聞いたのだろうか。

………………………………………あ!

「あなたの妹さんに、兄を探してくださいとお願いされたのですが、手間が省けたようですねぇ」

グレマウスさんに少し冷たい視線を向けられる。俺もバツが悪くなってしまい顔を伏せてしまう。

これは100%俺が悪い。仮にも妹であるアマちゃんを無視して今ここにいるのだから。

「へー、オウヤ、妹いたんだ」

事態の重要性に気づいていないのかハピーはまだ呑気そうにしている。

「…………彼女は既に検査を受けています。私達もこれからそこに行きますので、ついてきてください」

「はい…………………」

俺はただうなずくしかなかった。

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