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5話 シーズン最終戦③

 ネッツのクローザー、ミッチ・バーゲルソンの球を空振りした瞬間、ドーム内がにわかにざわめき出したのが陽翔にもわかった。

 しかし、それを気にする余裕なんて無い。

 ただ約18メートル先のマウンドに立つバーゲルソン、その豪球にどう対峙するかということに全意識を傾けていた。


 バーゲルソンの身長は204センチと、現在の日本プロ野球で最も背の高い選手である。

 彼と対峙していると、当然、陽翔にとっては見下ろされている感覚となる。

 そんな上背から投げ込まれる球には角度があり、味わったことのない未知の軌道を描き、キャッチャーのミットに突き刺さる。


 初球、だいぶストレートに意識を置いていたはずなのに、ボールのスピードに遅れをとってしまった。

 もっと早く始動をするべきか。


 バーゲルソンはセットポジションに入ると、ちらりと一塁ランナーの福田へ視線をやった。

 ランナーは見るだけ、一拍おき、短いテークバック――右腕を小さく引き、真上から投げ下ろす。

 ナックルカーブ――ボールは失速しながら、ストライクゾーンを斜めに割るように落ちていく。


「……ボールっ!」


 球審は一瞬迷ってコールした。

 高めから内角低めへ落ちていく球、ストライクを取られてもおかしくない球だった。


 一応、判定に助けられたことになる。

 バーゲルソンは不服そうに、キャッチャーからのボールを雑に受け取った。


 球が速いからって、ただ早く始動すればいいわけではない。

 バーゲルソンは、ナックルカーブ、チェンジアップと、バッターのタイミングを崩すための球種もちゃんと持っている。

 

 ストレートだけ狙っていたバッターは、罠にかかった獲物のようにバーゲルソンの球に崩され、スイングの崩れた空振りを喫してしまうだろう。

 ストレートだけでなく、そういうバッターのタイミングを崩せる優れた変化球を持っているからこそ、プロ野球チームの勝利試合に投入される、勝ちパターンを務めることができるのだ。


 またも小さいテークバックから三球目、高めのストレートだった。

 迷わず振りにいく。

 ボールはバットの上っ面に当たった。


「ファウルっ!」


 打球は、真後ろへと飛んで行った。

 タイミングは良かった。

 もう少しボールの上側を叩けるよう、バーゲルソンの投球に対する、イメージとリアルの相違を修正する。


 かつナックルカーブ、チェンジアップという、遅い球が来ても対応できるようにする。

 とても難儀な作業だが、アドレナリンが溢れんばかりの陽翔は、なんだかそれができてしまうような気がした。


 この一年間、肉体強化、身体能力向上に努めてきた。

 ヒョロヒョロだったウォーリアーズ入団当初からは考えられないぐらい、体が厚くなった。

 スイングスピードもかなり速くなった。

 バーゲルソンの160キロにだって振り遅れやしない。


 トレーニングはきつかった。

 だけども、カウボーイズの首脳陣が本当に自分へ期待してくれていることがわかっていたから、全然苦にならなかった。

 自分を守備要因、代走要因としか見てなかったウォーリアーズでは味わえなかった感覚、彼らの期待が自分の努力への原動力になり、なおかつ、はっきりと努力が自分の成長が繋がり、嬉しかった。


 カウボーイズに移籍出来て本当に良かった。

 この打席にその想いを、すべてぶつけたい。


 四球目、バーゲルソンの右足が上がる。

 その足が振り下ろされるタイミングに合わせ、陽翔も右足を上げ、体重を左足に溜める。

 右足を踏み下ろし、スイングを待つ。


 バーゲルソンが右腕を振り下ろし、陽翔の頭よりはるか上からボールはやってくる。

 ボールには回転が少なく、急激に勢いを失う――チェンジアップだった。

 ストレートに照準を合わしていた陽翔は、グッと前の足――右足に力を込め、体が開くのをこらえる。


 待った。

 ボールが自身の領域ポイントまで来るまで体を開かなかった。

 打てるポイントにボールが近づいたとき、溜めていたエネルギーを一気に解放する。


 沈み込んでいくボールを、拾うようにバットですくう。

 バットの芯に、できるだけ長時間、ボールを乗せる。

 あとは押し込んで、打球に角度をつける。


 快音が鳴り、地面に対し30度の角度を持って白球は舞い上がる。

 綺麗な放物線を描き、そのまま、外野席へと突き刺さった。

 ホームラン――4-3、カウボーイズ逆転の一打となった。


 どよめきにも似た大歓声の中、ゆっくりとダイヤモンドを一周する。

 最高の気分だった。

 思わず右腕を大きく上げたり、手を叩いたり、浮かれ気分で、とにかく感情の赴くままだった。

 最後、しっかりとホームベースを踏んだ。


「ナイスバッティング」


 三浦とハイタッチを交わす。

 ベンチに戻ろうとすると、荒い祝福をチームメイトから受けた。

 ようやくチームの一員になれた気がした。


 大黒監督が白髭をポリポリと書きながら言った、


「ナイスバッティング。君はそれでいいのです」


 という言葉だった。


 高揚感に包まれながらスポーツドリンクを口に含み、ダグアウトに座りながら三浦の打席を見る。

 渾身の球を打たれ逆転を許したバーゲルソンには、明らかに動揺が見られた。

 二球ボールが続いた後、ストレートが甘く入り、三浦の絶好の獲物と化す。


 いくら甘いといっても160キロのストレートだ。

 並みの選手では当てるのが関の山だったはず。

 しかし、三浦にとっては造作もないのだろうと陽翔は思った。


 三浦のスイングに攫われていった白球は、弾丸のよう、一直線にレフトスタンドへ飛んでいった。


 ホームラン、なのにドームは一瞬、静まり返った。

 陽翔のときのような“お前が打つんかい!”という驚きではなく、あまりの打球速度に観客たちはあっけにとられたのだ。


「えっぐいな……まじで」


 陽翔は、俺のホームラン影薄くなるじゃん、なんてことを思った。

 三浦は、相変わらずの無表情のまま内野を一周する。

 5-3、2点のリードを得て、カウボーイズは九回の守りに向かう。


 ◇◇◇◇


 九回表のマウンドも変わらず、背番号18、エースの森本が上がる。

 この回の先頭、ネッツの九番中田が打席に入ると、拍手と歓声がドーム内に巻き起こった。

 ネッツへの声援ではなく、森本への応援と、カウボーイズ勝利への期待を込めたものだった。


 森本は中田相手に三球勝負を仕掛けた。

 ストレート、カーブ、スプリット、得意球三球を順に見せ、中田を空振り三振に打ち取った。


 森本は右手で、左手グラブを強く叩くと、振り返って右手人差し指を立てた。

 ワンアウト、と守備陣に言い、陽翔たちもそれに応える。


 中二日で七回途中からマウンドに上がっている森本だったが、球威の衰えはまったく見られない。

 このままいけるとドームの誰もが確信していただろう。

 だが、野球の神様はそこまで甘くなかった。


 一番センター鳥内、とアナウンスが流れる。

 鳥内は初球を打った。

 力無く上がった打球は、レフトの前に落ちた。

 森本は完全に打ち取っていたが、運がなかったとしか言いようがない。


 二番バッターは3球目をセカンド前に転がした。

 またもや完全に打ち取った打球であったが、これをセカンドの田中がファンブル――グラブに収めることができなかった。


 エラーが記録されワンアウト一二塁、なんとも嫌な感じな雰囲気が、カウボーイズナインに霧のようにかかる。

 ここで打席に立つのは、ネッツで最も警戒すべき打者、浅山だった。


 日本代表でともに世界相手に戦ったことがある浅山相手にも、森本はどんどんストライクを投げ込んでいく。

 浅山も意地があるのだろう、森本の繰り出す質の高いボールたちを、すべてカット――ファウルで逃げていく。

 決着は八球目だった。


 少し高めに浮いたスプリットを、見事に捉える。

 レフト前への鋭いヒット、二塁ランナーはホームへ生還する。

 浅山が一塁ベース上で大きく手を叩いた。


 5-4、一点差に詰め寄られる。

 三浦の一発があって良かったと、誰もが思っただろう。


 カウボーイズ投手コーチ、白根が間を取ろうとマウンドにやってくる。

 内野陣もマウンドに集まる。

 陽翔ももちろんマウンドで、コーチや投手捕手バッテリー、内野陣の会話に加わる。


 三浦が森本に言う。

 落ち着け、打ち取ってはいる。

 森本が答える。

 お前に言われなくたってわかってるわ、黙っとけ。


 マウンドの集まりが解け、守備陣が自身の位置につく。

 五番DHカルロス・シエラ、とウグイス嬢が言う。

 球審が、プレイ、と試合を再開させる。

 ワンアウト一二塁、二塁ランナーが還れば同点、一塁ランナーが還ればネッツの逆転。


 初球だった。

 シエラが森本のストレートを捉える。

 森本ピッチャーの足元を抜ける痛烈なゴロだった。

 陽翔ショートの体は反応した。


 スプリットステップ――バットとボールが当たるインパクトの瞬間、軽くその場で跳ね、着地後の一歩目のスタートを早くする。

 打球は陽翔の左側へと来る。

 一目散にステップでボールに向かい、最後は頭から飛び込み、左手グラブを伸ばす。

 捕った!


 素早く右手に持ち替え、倒れこんだまま、右ひじを視点にボールを外へ払うように田中セカンドへトス。

 田中は右足を二塁ベースにつけたまま、左腕を目一杯伸ばして、陽翔のトスをグラブで受け取った。

 それは一塁ランナーの二塁へのスライディングより早かった。

 二塁審は大きく右腕を振って、アウトを告げた。


 もしあのままボールがセンターに抜けていたら二塁ランナーがホームに還り同点になっていただろう。

 でも、ファインプレーでツーアウト。

 ドームが沸く。


 六番の左バッターを森本は二球で追い込んだ。

 最後は、自己最速159キロのストレートで三振に打ち取った。

 5-4、最後は苦しんだものの、見事な逆転勝利となった。


 カウボーイズ選手もファンもお祭り騒ぎだった。

 クライマックスシリーズ出場に向けて、あとは“オウルズの負け”という吉報を待つだけで、選手とファンともに歓喜の瞬間を待った。


 ところが、千葉オウルズと埼玉ブロンコスの試合はなかなか終わらなかった。

 八回にブロンコスに逆転を許したオウルズが、九回に追いつき、試合は延長戦に入ったのだ。


 大阪ドームでは選手コーチ、ファンがその試合をバックスクリーンのビジョンで見ていた。

 オウルズのブロンコスの試合を、祈りながら見ることしかできない。


 最初は全員が固唾を飲んでみていたが、試合が長引くにつれ、ちらほら帰宅するファンが増えてきた。


 クライマックスシリーズ出場後は胴上げをする予定である選手たちも、試合を見ずに体のケアなどでダグアウト裏に向かう選手たちが増えてきた。

 陽翔は、ずっと試合を見ていた。

 他力本願、そのむず痒さを知った。


 結局、試合が終わったのは22時40分ごろ、カウボーイズとネッツの試合が終わってから一時間半後だった。

 延長12回引き分け、結果としてほんのわずかのゲーム差で3位はオウルズ、カウボーイズは4位となった。


 そのころには結構な数のファンが帰宅の途についていたが、歓喜の瞬間を選手と味わおうと残っている者たちもいた。

 だが、全員ため息をつきながら帰りの準備を始めた。


 カウボーイズのダグアウトには選手が揃っていた。

 誰も何も言わず、気まずい雰囲気が流れる。

 みんな、何を発したらいいのかわからないのだろう。


 しかし、そんな雰囲気をぶち破るものがいた。

 今日の試合をケガで欠場しショートのポジションを陽翔に譲った、島岡壮太だった。

 彼は今日ベンチに入っていなかったが、試合後はダグアウトに入り、みんなと一緒にオウルズの試合を見ていた。


「まあまあ、万年BクラスのワイらがAクラス争いできたやから良かったやないか」


 島岡が明るく話はじめ、全選手が彼の方を見た。


「……なわけないやろ? ワイはめっちゃ悔しい。来年は自分の力で順位を勝ち取る。それも一番高いところやな」


 一瞬の静寂の後、今日試合の最後を締めた森本が、


「壮太さん。そんなの当たり前じゃないですか。みんなわかってますよ」


「せやな。よっしゃ、来年は優勝や!」


 皆がおう! とかはい! とか、思い思いの返事をする。

 陽翔も「はい!」と強く返事をした。


 ようやく選手たちがダグアウトを出ていく。

 陽翔もそれに続こうとしたが、後ろから左肩を掴まれた。

 その手は大きかった。

 三浦だった。


「来年は一年間・・・頼むぞ。俺の前の打順をな」


 そう言って三浦は歩いていく。

 その背中に、陽翔は「はい!」と答えた。


 陽翔は確かな手ごたえとほろ苦さを覚え、カウボーイズ一年目のシーズンを終えた。


 ◇◇◇◇


 今季のカウボーイズの最終成績は四位。

 数年ぶりのAクラス争い、若手も順調に育ってきた。

 来年こそはと、ファンの期待は高まっている。


 しかしオフシーズンに入って、野球ファン、さらには野球ファンでない、一般層までも関心を示すような、衝撃のニュースが駆け巡った。

 逆に、熱心なカウボーイズファンはそこまで驚かなかったかもしれない。

 いつかはそのときが来るのだろうと、覚悟をしていただろうから。


『カウボーイズ、エースの森本と主砲の三浦が来季終わりにメジャー挑戦へ』


 チームの顔、そして日本代表でもある二人は、来シーズン終わりにメジャー挑戦する意向を固めたのである。


 まず三浦が会見し、語る。

 三浦にとってメジャーリーグは憧れの舞台であり、いつか行きたいと思っていたこと。

 しかし日本でやり残したことがある。

 チームとしては日本一になること、個人としては首位打者、本塁打王、打点王の3つのタイトルを同時に獲得する――三冠王になること。

 来シーズン、この二つを達成し、悔いなくメジャー挑戦したいと述べた。


 数日後には森本が会見を行った。

 まず森本は別に三浦とタイミングを合わせたわけではなく、勝手にあいつが俺の真似をして来年メジャー行くと言い出したのだと主張した。

 会見の映像を見た陽翔は、あの二人の仲の悪さを実感した。


 しかし森本がその後、会見で述べたことは三浦とほぼ一緒だった。

 メジャーに憧れがあったこと、日本でやり残したことがあること。


 最多勝、最優秀防御率、奪三振王、最高勝率の投手4冠を達成、二度目の沢村賞を獲得し、来年カウボーイズを日本一に導くと宣言した。。


 陽翔は、ニュースになるより早く二人のメジャー挑戦の話を知った。

 三浦と森本、二人ともが来季、キャリアハイの成績を残し、チームを二十年以上遠ざかっている日本一に導き、何の悔いも残さずアメリカへ渡ると表明した。

 このことは、カウボーイズにとって、来年が日本一へ向け勝負をかけた一年となることを意味する。

 自分がそれにチームの一員として貢献できるか、不安だが、やってやるぞと身の引き締まる思いだった。


 ◇◇◇◇


 857.牛を飼う名無しさん


 いつかは二人ともメジャー行くってわかってたが二人同時かよ


 858.牛を飼う名無しさん


 カウボーイズファンの2/3は森本と三浦のファンだからな

 再来年にはファンの数は1/3だ


 859.牛を飼う名無しさん


 >>858

 現在三人しかいないカウボーイズファンが1/3になったらどうなるんだよ

 二年後のファン一人じゃねえか


 860.牛を飼う名無しさん


 ていうか日本一になるとか四冠取るとか三冠王とか大言壮語しまくってるが大丈夫か


 861.牛を飼う名無しさん


 二人は投手四冠と三冠王を達成しました

 なおチームはBクラス

 こうなりそう


 862.牛を飼う名無しさん


 >>861

 草


 863.牛を飼う名無しさん


 ていうか一緒に会見すればいいのに


 864.牛を飼う名無しさん


 >>863

 あの二人の仲の悪さは異常だから


 865.牛を飼う名無しさん


 >>864

 同期入団なのに


 866.牛を飼う名無しさん


 1(中)五十嵐 .301 10本 40盗塁 盗塁王

 2(二)田中 .280 5本 ゴールデングラブ

 3(遊)島岡 .305 15 ゴールデングラブ

 4(一)三浦 .330 45本 124打点 首位打者 本塁打王 打点王 三冠王 MVP

 5(左)スーパームキムキ当たり外国人 .250 40本 110打点

 6(DH)ロペス .270 30本 100打点

 7(三)前川 .290 20本

 8(捕)伊原 .280 5本 ゴールデングラブ

 9(右)福田 .270 5本

 投 森本 1.50 20勝4敗 230奪三振 最多勝 最優秀防御率 奪三振王 最高勝率 沢村賞


 いけるやん!


 867.牛を飼う名無しさん


 五十嵐信じていいんか?

 ワイはまだ半信半疑や


 868.牛を飼う名無しさん


 >>867


 俺は期待してる

 五十嵐はチームの顔どころか、日本野球の顔になれるよ


 869.牛を飼う名無しさん


 ホンマ五十嵐はやってくれんと困るわ

 最終戦のホームランですっかりファンになってもうた


 870.牛を飼う名無しさん


 >>869

 五十嵐厨きもすぎwwwwww

 あんなのまぐれに決まってんだろwwwwwwww


 871.牛を飼う名無しさん


 >>870

 >>866


 俺は五十嵐に関してはまだわからんけど

 カウボーイズが当たり外国人連れてくるよりかは五十嵐がスタメン定着する可能性が高いと思うな


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