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512 イザベッラとヴァレンティーナ

暑さにやられて、体調がガタガタです。

というわけで更新をお休みします。

もうすぐお盆なので、ついでにお盆休みも、というわけで

再開はお盆後になります。

皆様もお身体に気を付けて。

リョウがアイオロスと連続蒸留器の話をしていた頃。


・ガリア領軍演習場


タタタタタンッ!


「「「「「 お~~~~っ!!! 」」」」」


5つの的の中心すべてに矢があたり、ガリア辺境伯領軍の兵士たちが

感嘆の声を上げた。


ジュリアが弓の5本速射を披露したのである。


「この早さで5本全部ど真ん中って・・・」

「しかも、この距離だぞ・・・」

「もし戦場で彼女に狙われたら・・・」

「間違いなく死ぬな・・・」

「ヤバすぎるだろ・・・」

「絶対に敵に回したくないな・・・」


戦慄する兵士たちだが、なぜか傷だらけであった。


イザベッラとヴァレンティーナの2人と試合をしてボコボコにやられたのだ。


ジュリアもと誘われたが、『自分は射手なので』と断った。

自分にまでやられたら兵士たちがかわいそうだという判断である。


代わりに射手としての腕を見せてくれと言われて、現在のようになっている。


兵士たちと試合をした後、イザベッラとヴァレンティーナの2人は

シュタイナーと手合わせをして、結果として負けたが、いい試合をした。


王都での武闘大会での数度の優勝やゴジール共和国との紛争における

活躍などで、この国においてシュタイナーの武名は知れ渡っている。


イザベッラとヴァレンティーナも当然、知っていた。


そのシュタイナーに対して、正直ちゃんと相手になるのかと不安だった2人。

ところが、充分にいい戦いが出来た、出来てしまった。


リョウに鍛えられたおかげであることは間違いない。


(俺、もうグレイシアより強いんじゃないか?!)

なんて思うイザベッラ。


まして強くなるためにリョウに同行しているヴァレンティーナにとっては

リョウについていくという自分の選択が正解だったことの証明となった。


「うふっ・・・うふふふふ・・・」

試合の後、嬉しさの余り顔がゆるんで仕方のないヴァレンティーナであった。


「よ~~し!お前たち、自分の実力がわかったな!そのくやしさを胸に

訓練に励むように!!」

シュタイナーが兵士たちに、はっぱをかける。

「たが、それは明日からでよい!とりあえず、今夜は飲むぞ!もちろん、

わしのおごりだ!」


「「「「「 お~~~~っ!!! 」」」」」


今度は歓声が上がる。


シュタイナー、思い付きでジュリアたちを誘っただけだったが、いい試合が

出来て上機嫌である。

「もちろん、君たちも来てくれ」

イザベッラとヴァレンティーナも誘う。


「おお!タダ酒が飲めるなら、もちろん行くぜっ!」

イザベッラ、即答である。


「それなら私も付き合おう」

ちょっともったいをつけるヴァレンティーナ。


ジュリアも仕方なく参加した。


そして、大いに飲んで騒いだ後、シュタイナーを含む4人は辺境伯邸に

帰って来た。


シュタイナーが、マーガレット夫人に叱られたことは、とりあえずどうでも

いいとして、イザベッラはヴァレンティーナにあてがわられた部屋に来ていた。

(ジュリアは、酔って寝ました)


「なあ、これからろうする・・・?!」

「何がらよ?!」

2人とも酔って呂律(ろれつ)が回らなくなっている。

(以下、わかりづらいし、面倒なので、普通の話し方で書きます)


「リョウのことだよ!これからも付いて行くのか?」

「もちろんだ!こんな短期間で、シュタイナー様とそれなりに戦えるように

なったんだぞ!離れる理由がないじゃないか?!」

ヴァレンティーナはイザベッラにきっぱりと答える。


「逆に、お前はどうなんだ?」

「もちろん、ついて行くさ。ただ・・・」

「ただ・・・?!」

オウム返しに聞くヴァレンティーナ。


「ただ、リョウの方に利点があるのか?!と思ってさ・・・」

「ああ・・・、そういうことか・・・」


2人とも、それなりにリョウの役に立っている自信はある。


だが、ジュリアと比べて必須というほどではない。

さらにジュリアはリョウの恋人である。


マリエールがリョウに結婚してくれと言ったとき、勢いで自分たちも

恋人だと言ったが、正直、リョウがそう思ってくれているとは思えない。


そこにリョウとマーティアの婚約である。


2人はリョウが、

『冒険者なんかや~めたっ!聖女様と結婚してのんびり暮らすよ~ん!』

なんて言うことを危惧していた。


創造神からの使命があるので、リョウがそんなことを言うはずはないのだが

そのことを2人は知らない。


「まあ、少なくとも妖精(シャリア)を仲間のところに送り届けるまでは大丈夫だろ?!」

「そこから先はどうするんだ・・・?!」

「・・・、どうするかな・・・?!」


「「 ・・・・・・ 」」


「そこでだ・・・」

少しの沈黙の後、イザベッラが口を開く。

「夜這いするぞ!」


「ハァ?!」

「本当に恋人になるんだよ!」




その後、こっそりとリョウの部屋に近づく2人の姿があった。

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