表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
301/520

299 リリエンタール公爵家 その11

リョウから手鏡を受け取り改めて自分の顔を確かめる公爵夫人。

気になり始めていた小じわが消えて、肌に艶と張りがでたようだ。


これぐらいなら化粧や体調管理のせいだと言い逃れ出来る・・・

かもしれない。


「あと王母様にバレたときは、自己責任でお願いします」

リョウが公爵夫人に念を押す。


「あら?!そのときは賢者殿が王母様にエステをしてくださったら

いいのでは?!これぐらいなら大丈夫なのでは?」


公爵夫人、まさかこんなに簡単に短時間でエステというものが

ほどこされるとは思っていなかった。

王母にバレても、リョウに同じ程度のエステをしてもらえば怒りを

買わずにすむはずだ。


「アレン様の術後経過観察も終わったので、聖女様の依頼は完了です。

なので、ガリアに戻らないといけませんので近日中に王都を

出る予定なんですよ」

あとは、マーティアから報酬をもらえば、いつ王都を出てもいい。


(あれっ?!)

リョウ、何か微妙に心にひっかかったが、

(ま、イイカ)

気にしないことにした。


「そういえば、賢者殿はガリア辺境伯の相談役だったわね」

そう言う公爵夫人に、


(そこまで調べてたのか?!)

と思うリョウ。


「え~~~っ!リョウ、いなくなっちゃうの~?!!!」

悲しそうなアレン。


「アレンの治療のために王都に呼び出されたので、ガリアに仕事が

残っているんだよ」

少なくともウイスキーの蒸留所がどうなっているか確認したい。

「それにブレンダは学園に入る予定なので会おうと思えばいつでも

会えるよ」


「そうなの?!」

ブレンダのほうに振り返るアレン。


「うむ、この国のことを学んで、交流を深めるために半年から1年ほど

在学する予定じゃ」


学園は全寮制なので、きちんと連絡すれば会えるはずだ。


「それに学園の食堂には私が伝えた料理があるので、よかったら

召し上がってください」


「何じゃと?!!!」

リョウの言葉にブレンダが反応する。

「お主、教会だけではなくそんなところにも教えておったのか?!」


「おいしいものはみんなで食べたほうがいいでしょ?!」

笑いながら言うリョウ。

もちろん、自分の使命である文化を向上させるということの一部だと

いうのは秘密である。


「そういうことなら、アレンが学園に来たときは一緒に食事をしようの」

「うん、必ず行くね」

「そのときは、私もお邪魔しますわ」

ブレンダの誘いにアレンと公爵夫人が応える。


ほんと、この異世界、食いしんぼばっかである。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ