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03 神様

トントントン・・・・・・

階段下で2階の様子を伺っていた恵と母の真理子のところに美香と竜馬が下りてくる。

笑顔の美香と対照的に、竜馬の目は死んでいた。


「お兄ちゃん、大丈夫?!!」

竜馬の両肩を持って揺さぶる恵。

「ああ」

死んだ目のまま答える竜馬。

微妙に口元が笑っているのが、さらに心配をかきたてる。


「ちょっとショックを与えただけだから、心配することないッス。

すぐに元にもどるッス。」

「ショックって・・・・」

聞き返す恵を無視して、竜馬に靴を履くようにうながし、自分も靴を履く美香。

「じゃ、竜馬さん、いただいていくッス。失礼するッス。」

ドアの外に出て、挨拶をし、ドアを閉める美香。


「いや、いただくって・・・・」

ちゃんと見送りをしようと、恵がドアを開けると・・・・

「え?!」

その付近には竜馬も美香もいなかった。

まるで消えたかのように。


-----------------------------------------------


家の玄関を出たと思ったら、どこかの部屋の中にいた。

何を言ってるのか・・・(前回も使ってるので省略)by竜馬

そして、チャラそうな兄ちゃんと幼女がちゃぶ台に座ってお茶を飲んでいた。


「只今戻りました。深浦竜馬様をお連れいたしたッス。」

美香が幼女に報告する。

「おお、ご苦労じゃったのう、ようこそ竜馬君、まあお座り。」

普段なら「のじゃロリ、キタ~~~~!!」とか言ったであろうが、

そんな精神的余裕のない竜馬は、幼女にすすめられた座布団に座る。


「はじめまして竜馬君、ちょっと驚かせたと思うけど、なかなか落ち着いてるね。

私は地球担当の管理者、まあわかりやすく言うと神様だよ。」

チャラいお兄さんが自己紹介をした。

(いや、驚いたのちょっとじゃないから、落ち着いてるんじゃなくて、

リアクションとれないだけだから。で、神様って・・・・・

いや、受け入れるよ、そうするしかないよね、この状況。)

竜馬は美香の淹れてくれたお茶を飲みながら、そんなことを思っていた。


「彼女はデプラクスという異世界の主神でライゼンという。」

神様が説明を始める。

(のじゃロリのわりに、ゴツい感じの名前だな)などと思いながら

竜馬は説明を聞く。

ちなみに神様のほうは特に名前はないので、神様と呼んでくれということだ。


デプラクスは地球の中世ぐらいの文明だが、魔法があるためか、

文明の進歩が停滞していて、それを少しだけ進めたいということで、

文明の進んでいる地球の神に相談したところ、オタニートという

ちょうどいい人材に目をつけたと。


1:いなくても社会的に影響が少ない。

2:オタク文化によって異世界移動という概念を受け入れやすい。

3:それなりに文化的・技術的な知識があるが、深くは知らない。

4:当人も、ニートから脱出できる。


等の理由からとりあえずテストケースとして竜馬を選んだ。

拒否権はなし。

働きによっては2~3年で地球に戻れるし、報酬もそれなりに払われる。

「あまりに専門知識があってもまずいしね。産業革命とか起こされても

困るから。ハッハッハ・・・」

神様の説明が終る。


(要するに適当に文化・技術的な刺激を与えろということか。

拒否権はないし、やるだけやるしかないか。)

「わかりました。出来る限りのことはします。」

竜馬は覚悟を決めた。

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