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29 神たち

神様サイドです。

「わっはっはっは・・・!!!!

10シル硬貨ハゲトリオだと!!」

グラダインは、よほどウケたのか大笑いしていた。


鏡スマホ(仮)でリョウの様子を見ていた神様たちである。


「でも、あれって後々怨みに思って、何か危害を

加えようとしてくるんじゃないッスか?!」

「まあ、わがままを言って無礼をはたらいただけで、

罪を犯したわけじゃないからのう。あんなもんで十分じゃろ」

ナミカにライゼンが答える。


「うむ、あれでいいと思うぞ。」

グラダインも同意した。

「それに、ああいう小物は、いろいろアホなことを

やってくれるから、見てるこっちとしても楽しいからな(笑)」


「復讐なんてやろうとしても、返り討ち確定ッスね」

「権力を使おうとしても、たかが男爵じゃからのう。

辺境伯とは比べ物にならん」


貴族階級は、上から、公爵・侯爵・伯爵・子爵・男爵

であるが、辺境伯は特別に侯爵と同じ身分とされている。

また公爵は王族の血筋しかなれないため、実質的に

辺境伯はシルフィード王国の貴族では、一番上の身分である。

(辺境侯はこの国にはいない)


「リョウさん、体育会系は苦手だから、辺境伯から距離を

置こうとしてたみたいッスが、アンジェリカさんが

うまくやってくれたッスね」

「ああ、最初からシュタイナーに会わせてたら、

他の領や国に逃げてたかもしれんな。体育会系は

グラダインで慣れたと思ったんじゃがのう」


「ほんとに軟弱なヤツだ。今度、もう一回鍛えなおして

やらんといかんな」

「前に、鍛えすぎたって言ってたじゃないスか。

あれ以上強くなったら、世界最強とかになっちゃうッスよ」


「いいじゃないか。男と生まれたからには、一度は

世界最強を夢みるものだ。ちょうど、オーガも

倒したことだしな。わっはっは・・・」

「いや、そのオーガは、二つ名ッスから・・・」


「まあ、よいスタートをきれたということで

一安心じゃな」


「まだ、ギルドの乳女の問題が残ってるッス」

ナミカはアンナが気に入らないようだ。


「あれも、なかなか面白キャラとして楽しませて

くれそうだから、いいと思うぞ」

グラダインはTVの娯楽番組を見るような感覚のようだ。


「それに、獣人のレイナじゃったか、あの娘が

処理してくれるじゃろ。」

「あの娘、リョウさんとくっつくんスかねぇ」

「単にモフモフしたいだけじゃないのか・・・」


楽しく語り合う3人であった。




「キ~~~~!アタシをのけ者にして、何、楽しそうにしてんのよ」

それを陰からこっそりうかがう者がいたのであった。

楽しそうで、何より。


1人(?)除くw

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