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28 緑茶

抱きついたアンナの巨乳がリョウの胸に当たる。

レザーアーマーごしなので、あまり感触がないのを

残念に思いながらも、ちょっとニヤけるリョウ。


「何ですか!何ですか!あの剣は!!

どうしてしまっちゃうんですか!!

もっと!もっと!見せてください!!!」

リョウの顔を見上げながらアンナが叫ぶ。


リョウが見下ろすと、レザーアーマーに押し付けられ

ぷにゅんとはみだした2つのミルクプリン。

その谷間に顔を埋めたい欲求を鉄の意志で制御して

エリックのほうを向くと、エリックはあきれ顔で言う。


「すまん、アンナは武器マニアで、特に剣には

目がないんだ」


リョウのモテ期の予感は、2分で終った。


アンナに抱きつかれ揺さぶられながら、リョウはエリックに言う。

「とりあえず、移動しませんか」

「ああ、私の部屋に行こう」


「アンナさん、離れてください」

「後でゆっくり見せてくれると約束したら、離れます」

「いや、見世物じゃないですし・・・」


そこに、無言で近づいてきたレイナが、アンナの腕をとり

引き剥がしながら関節を極める。


「いたっ!痛い!!」

アンナは暴れるが、抜け出せない。

「リョウ様、参りましょう」

レイナはアンナの腕を極めたままギルドの建物の入り口に向かっていく。


「は、はい」

リョウはレイナの後をついていく。

レイナさん、ちょっと怖い。


後には、10シル硬貨ハゲトリオが放置されていた。




レイナは受付で、アンナにかけてる関節技をはずす。


「もう~~!何するんですか!!」

アンナはレイナにくってかかるが、

「リョウ様は、辺境伯家の大切なお客様です。無礼は許しません」

逆にすごまれる。


パァアアーーーン!!!!


アンナの頭を、中年の女性職員が紙束で叩いた。

「アンナ!また、悪い癖がでたようね!!」

「でも~~~・・・」

アンナは涙目だ。


「黙りなさい!今度やったら罰を与えると言ったはずですよ!

あなたは、書類整理残業一ヶ月です!!」

「そんな~~・・・」


女性はどうやらアンナの上司らしい。

関わらないほうがいいと、リョウは2階への階段を

上って行った。


上がると、エリックが部屋の前で戸を開けて待っていた。

「入りたまえ」

エリックに続いて中に入る。


「すまなかったね。アンナは優秀な職員なんだが

あれが、玉に瑕でね」

リョウとしては、実害はなかったし、ぷにぷにの谷間も

悪くなかったので気にしてない。


「座ってくれ。珍しいお茶をごちそうしよう」

エリックが簡易コンロにポットをのせ湯を沸かしはじめる。

「ギルマスみずから、すみません」

「いや、茶を淹れるのは私の趣味でね。好きでやってるんだよ」


確かに、部屋のその一角は、お茶を淹れるための道具を

置くために、改造されていた。

エリックが特別にしつらえたのだろう。


湯が沸くと、ティーポットに茶葉を入れ、高い位置のやかんから

湯を注ぐ。そして、指でトントンとテンポをとっている。

茶葉を蒸らす時間を計っているのだろう。

最後にカップに注いで、2人の前のテーブルに置いた。


「まあ、緑色!」

レイナが声を上げる。


「いただきます」

リョウは、カップをとり香りを確かめる。

そしてお茶を口に含み、口の中でころがし飲み込む。

まさしく緑茶である。


「どうかね?!」

エリックが聞いてくる。

「おいしいです。この国にも緑茶があるんですね」


「おや、飲んだことがあったのか。わりと珍しいものなんだが」

リョウの答えに、ちょっと残念そうにエリックが言う。


「私の国では、単にお茶と言うと、この緑茶を指します。

この国で言うお茶は、紅茶と呼ばれますね」


そして、リョウはお約束のニホンから来たという設定を話すのだった。

アンナの台詞

「どうしてしまっちゃうんですか!!」を

「どうしてなおすんですか!!」と

書きそうになりましたw

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