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189 アップルパイ

ごめんなさい、少し短いです。


イマイチ調子が・・・_l ̄l○

ブレンダのおかげで狩りが大成功に終った一行は、馬車まで戻りお茶休憩を

していた。


「リョウ!!もう1個よこすのじゃ!」

アップルパイが気に入ったブレンダが駄々をこねていた。


「ダメです!1人1個なのに、特別に2個あげたでしょ!!」

リョウは、あっさり拒否する。


「そこのデカ女にも2個やったではないか?!」

少し離れたところに立っているグレイシアを示しながら言うブレンダ。


「彼女は身体が大きいからそういうことになってるんです!」

特にそういう決まりはないが、面倒なのでそういうことにしておくリョウ。


「わしも、このスツーカの分がいるのじゃ」

ブレンダの肩に乗っている鳥が『クエーー』と同意するように鳴く。

この青い鳥の名前は、スツーカというらしい。


「鳥の分も含めて2個です」

「せめて、半分よこすのじゃ」

「ダメです!」

「よこせ!」

  ・

  ・

  ・


2人のやりとりを見ていたジュリアがグレイシアに近づき小声で話しかける。

「グレイシアさん、ちょっとまずい気がしませんか?」


「ああ、俺もそう思っていたところだ」

同意するグレイシア。

「あの女、まだリョウの本当の実力と価値に気づいていないが、気づいたら

絶対に付いてくると言うぞ」


「それだけは阻止しないと・・・」

うなずきながらジュリアが言う。


「ブレンダさん」

ジュリアとグレイシアの話がまるで聞こえていたかのようにマーティアが

ブレンダに話しかける。

「報酬をお支払いしますので、町や村でお好きな物を食べられては

いかがですか?」


そして、マーティアの指示でコリーヌが金貨5枚を渡す。


「うむ、すまんな。金貨か・・・、これはどれぐらいの価値があるのじゃ?」

金貨を摘みながらブレンダが聞く。


「そうですね・・・5枚で平民の2~3ヶ月分の収入ぐらいはあるはずです」


「そんなにか?!いいのか?」

思ったより多い価値にとまどうブレンダ。


「はい、こちらも充分に利益がありますので。では、これで私達は

引き上げます。ご縁がありましたら、また」

話を終らせ、出発の指示をして馬車に向かうマーティア。


リョウたちもブレンダに挨拶して後に続く。


「あ、ああ・・・、またな」

手際のいい撤収にとまどいながら、挨拶を返すブレンダ。


一行は、ブレンダを残してブカーブ村への帰路をたどるのであった。

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