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156 リョウ式全身エステ(仮称)

久しぶりの連日更新ですよv

もちろん、イレーネとは、ガリア辺境伯シュタイナーの母親のことである。


いきなり名前がでてきたので、リョウは一瞬思いつかなかっただけである。

ホントダヨ~~~~!


そして、イレーネの名前と『全身をやってもらう』というマルティナの

言葉で、なぜリョウを知っていたかという疑問が解け、何を望んで

いるのかということを理解した。


「イレーネ様から私のことをお聞きになっていたのですね」

納得がいったという感じでリョウが言う。


「学園の頃から仲良しグループの仲間だったのよ」

懐かしそうに言うマルティナ。


マルティナの話によれば、同じ仲良しグループの1人であるナージャ・

ヴェーゼル伯爵夫人がイレーネを訪れたところ、若返ったような元気さと

美しさに驚いたそうだ。

当然、その原因を聞いたところリョウの治療の結果だと言われた。


その話は、またたく間にグループ内で広まり、『イレーネだけってずるい!

ぜひ自分にも!!』ということになったが、すでにリョウは王都に

行った後であった。


そこで、グループ内で連絡を取り合い、なんとかリョウを捜し出せないかと

相談していたところだったそうだ。


(何?!その貴族BBA(ババア)ネットワーク!!)

つい失礼なことを思ってしまうリョウ。


「私もその話を聞いて、ぜひリョウ様をお招きしなければと思っていたら、

聞いていた風貌と同じで、ガリア辺境伯家の略紋のついた貴族服を着た方が

いらっしゃったではありませんか」

と、レイチェル。


伯爵家に行くのだからと、リョウはイレーネから貰った貴族服を着ていた。

たしかに、辺境伯家の略紋のついた貴族服を着た者がそんなにいるはずはない。


「そういうわけだから、私にもイレーネにやったように・・・いえ、

出来るならもっとすごくしてちょうだいね」

マルティナが期待をこめた目で言う。


「わかりました」

事故とはいえ、さっきパ○ティーを見てしまったし、お詫びも兼ねてと思い、

そう言うリョウだが、


「ただ、全身をやるとなると胸やお尻なども触ってしまうことに

なるのですが・・・」

今度は見るどころではない。


「私は未亡人だし、これは治療ですもの何も問題ないわ」

やってもらえるとウキウキ状態で言うマルティナ。

女性は美容のためなら、少々の恥ずかしさなんてふっとんでしまうもの

なのかもしれない。


「そこまでおっしゃるなら」

リョウの探究心に火がついた。


イレーネをやったときは、いろいろと気を使っていたので、適当なところで

止めておいた。それで、あれだけの効果があったのだ。ならば、思いっきり

やったらどうなるのか?!


今回、当人がやっていいと言うのだ。

ならば、何も問題は無い!


「まずは、全身の骨格の歪みを直します!」

「あん!」


「血行の悪いところや筋肉のコリを治す!!」

「あんあん!!」


贅肉ぜいにくや無駄な脂肪を胸や尻に寄せ、バストアップに

ヒップアップ!!!」

「あんあんあん!!!」


他にも皮膚のたるみや髪の毛の毛根など、いろいろなところを治していった。

消化器官の働きをよくしたところ、マルティナはあわててトイレに

駆け込んでいった。便秘症だったらしい。


そして、『リョウ式全身エステ(仮称)』開始から20分ほどが過ぎ・・・。


「・・・うん、やりすぎた・・・」

反省したような言葉のわりに、やりきったという満足感をただよわせるリョウ。


マルティナ当人はまだよくわかってないが、彼女を見るマーティア、

レイチェル、そしてメイドのリリーの3人は驚きで開いた口が塞がらなかった。

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