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118 デートその1

しばらく忙しいので更新が遅れるかもです。

ノーレッジ子爵屋敷を出る前に、適当な部屋でリョウは着替えた。

せっかくジュリアがおしゃれしてくれているのだから、それに

つり合う服にしたかったのだ。


お金持ちの平民か貴族の次男か三男ぐらいに見えるように、手持ちの服を

組み合わせてみる。


女性をエスコートするときは男は脇役に・・・ということなので、

ジュリアが引き立つようにやや地味にしてある。

リョウはちゃんと王○の仕○て屋も読んでいた。


門番の暖かい視線の見送りとともに屋敷を出る。


「お、遅くなりましたが、その装いとてもお似合いです」

言わなくてはと思っていたことをやっと言うリョウ。


「ありがとうございます。メイドたちがいろいろやってくれまして・・・」

子爵家に仕えオリビアの護衛としておしゃれとは無縁の生活を

してきたジュリアを見かねてメイドたちが自分たちの服や靴などを

貸してくれたのだ。


あのメイドたちは、そういうことだったのかと納得するリョウ。


まずは、ドミニク商会に行く。


「これはリョウ様、ようこそいらっしゃいませ」

宝飾品売り場に入ると一昨日接客してくれた初老の店員が挨拶をしてきた。

名前を呼ばれたということは、リョウについて連絡がいったのだろう。


「こんにちは。この子に合うアクセサリーを見立ててください。

あ、指輪はナシで。それと支配人さんに取次ぎをお願いします」

側室指輪はまずいので釘をさしておく。


「かしこまりました」

店員はこの前と同じ女店員に連絡させる。

「このお召し物ですとブローチかネックレスがよろしいでしょう」


そしてリョウに耳打ちする。

「それで、ご予算はどれぐらいで?」


「金貨2~3枚ぐらいでお願いします」

リョウも小声で言う。日本円で2~30万円ぐらいである。


「リョ、リョウ様!そんなに高いものは・・・」

ジュリア、聴覚の強化スキルのせいでしっかり聞こえていた。

店員の気遣い無駄であった。


「大丈夫ですよ。素直にプレゼントさせてください」

リョウ、昨日も金貨10枚貰ったし、ガリアやメイフィールドで

貰った分もあるし、今日もブラッドウルフの代金・金貨10枚貰える

はずなので、それなりにお金持ちである。


そこに女店員が来た。


「では、お願いします」

リョウは、ジュリアのことを店員にまかせ支配人のところに行く。




「こんにちは」

リョウが挨拶する」


「リョウ様、お待ちしておりました」

支配人のグレアム・ヒクソンが出迎える。


「よう、待ってたぜ」

加工場の主任のジェフリーもいた。


3人がソファーに座り、女店員が紅茶を置いていく。


「まずはこれを、お納めください」

グレアムが、金貨を5枚ずつ重ねてあるものを2つ、リョウの前に置く。


「はい、ありがとうございます」

リョウは受け取り証にサインをする。


「それで、この前言った頼みたいことなんだが・・・」

ジェフリーが依頼内容を説明しはじめる。


ボムリザードというモンスターの皮を使った製品の注文が入ったのだが、

このモンスター、その名前のとおり瀕死になると自爆するという。


(何?!そのば○だ○岩?!)

心の中でツッコむリョウ。


爆発そのものはそんなに強くなく、近くで爆発されても火傷をするぐらいで

よほどのことでもない限り大怪我などしないのだが素材としての価値はゼロになる。


素材をとるためには首を切り落とすか心臓を一突きにして即死させるしか

ないが、ウロコが硬いため難しい。


冒険者ギルドに依頼しているが、素材はほとんど集まっていない。

どうしようかと思っていたところに、リョウの倒したブラッドウルフが

持ち込まれたのだ。


「あの切り口を見て、あんたならいけると確信した!頼む!3匹でいい、

引き受けてくれ!!」


現在、聖女様の依頼を引き受けている最中だしどうしようかとリョウが

考えていると、部屋に女店員が飛び込んできた。


「リョウ様のお連れ様が大変です!!」

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