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110 今回の調理

調理場に入ると、中年の女性と獣人の女性がいた。


「お母さん!」

ミーナが獣人の女性に飛びつく。


「あんたがリョウさんだね。息子から手伝うように言われてるよ。

あたしはゾーエ、ミーナのおばあちゃんだよ」

中年の女性が言う。


「どうも、リョウです。よろしくお願いします」


「この子のおねだりを聞いてくださって、ありがとうございます。

母親のエマです」

獣人の女性が挨拶をする。


ミーナは小さいせいか、猫系か犬系かわかりづらいが彼女ははっきりと

犬系だとわかる。メイフィールド家のレイナは猫系だったので獣人と

いってもいくつか系統があるようだ。


「いいえ、私の客を招くことになってしまって、逆にすみません」

しかも、招いていない王女様が乱入である。


エマがリョウにこそっと耳打ちする。

「あのお嬢様はリョウさんの恋人ですか?」


「ブフォッ!!」

思わず噴出してしまうリョウ。


「あら、違うんですか?!」


「違いますし、ありえません。昨日、初めて会ったばかりですし、

身分も違いすぎます」


「そうですか。護衛を3人も連れてくるなんて、上級の貴族様なんで

しょうね」

実は、宿の中にいる護衛が3人だけで、リョウがサーチしたところ

外に護衛らしい者が7~8人いた。さすがは王女様である。




さて、調理である。


まず、大なべにジャガイモとトウモロコシを入れ水から茹でる。


トウモロコシは水から茹でると柔らかく、湯から茹でると歯ごたえが残る。

今回は柔らかいほうがいいので水からだ。


米も洗って、土鍋で炊く。


茹でたトウモロコシの実を茎からそぎ落とし、一部を残して石臼で

すり潰し裏ごしして鍋に入れ、鶏ガラスープと牛乳でのばして

塩コショウで味をととのえる。

まず1品目はコーンスープである。


茹でたジャガイモは皮を剥き、つぶして半分を残しておいたトウモロコシと

混ぜ合わせる。残りの半分は細かく切った牛肉を炒めたものと混ぜる。

それを小判型に成形して小麦粉をつけ、溶き卵にくぐらせパン粉を

つけて油で揚げる。コーンコロッケとビーフコロッケである。


さらに乱切りにしたサツマイモも素揚げしておく。


ついでにパンを角切りにしたものも揚げて、コーンスープに入れる

クルトンも作っておく。


ちなみに、リョウが1人で作っているような文章であるが、ちゃんと

ゾーエとエマも手伝っている。以下も同様である。


次に、アサリを取り出した。


そう、肉屋の後に行ったのは魚屋であった。


魚屋とは言っても、魔法で氷を作ることは出来るとはいえ、輸送技術が

未発達なので、干物など日持ちがするものしか置いてない。


アサリは、生きたまま運べるし、王都まで運ぶ間に砂抜きされるので、

この季節、よく使われる食材らしい。


アサリのみそ汁を飲みたいな~と思うリョウであるが、残念ながら

味噌は見つからなかった。


どうするか考えて、白ワイン蒸しにすることにした。


フライパンでバターを熱し、にんにくを入れて軽く炒める。

そして、アサリと白ワインを入れて蓋をしてアサリの殻が開いたら

出来上がりである。

皿に盛り付け、刻んだパセリを散らす。


そして、同じく魚屋で手に入れた食材を出したリョウは怪しい笑みを浮かべる。

それをまな板の上に乗せ大根を取り出した。


そして、おもむろにその食材を大根で叩き始めるのだった。

大根で叩くのはあの食材しかないですよね。

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