10 戦闘終了
3匹目のオーガは馬車を警護する護衛たちと戦っていた。
しかし、他の2匹がやられたのに気づいたのか、リョウのほうに
向きを変え咆哮をあげ、棍棒を振りかぶって突進してきた。
棍棒の間合いに入る少し前でサイドステップをして
フェイントをかけるリョウ。
見事にフェイントにひっかかったオーガの棍棒が
空振りをして地面を叩く。
前のめりの姿勢になって頭の位置が低くなったオーガ。
リョウは踏み込み、剛斬丸でオーガの首をはねる。
「「「お~~・・・」」」
馬車を守ってオーガと戦っていた者たちから、声がもれる。
「あとはゴブリンだけです、もう少しがんばってください」
リョウが大声で叫ぶ。
「助勢、感謝する!」
リーダーらしい40歳ほどの男が答えて叫ぶ。
そして、5分ほどで逃げたもの以外のゴブリンは全て倒された。
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「3匹とも一太刀か。たいしたもんじゃ」
鏡スマホ(仮)を見ていたライゼンが感心する。
ちなみに、鏡スマホ(仮)は他の2人にも見やすいように
30インチのテレビほどに拡大されていた。
「まあ、あれだけ鍛えたからな、ごく当然だ」
などと言いながら、グラダインも嬉しそうだ。
「でも、初めての戦いで、よくあれだけ実力が発揮できたッスね?!」
ナミカが言うように、リョウはひるむ様子やあわてることもなく
落ち着いて戦っていた。
「ああ、あいつの頭をつかんだときに、プチバーサークを
かけておいた。」
答えるグラダイン。
「さすがに、精神的にキツイと思ったから、ちょっと好戦的になるやつだ」
モンスターの集団の真ん中に放り出すこともしなかったし、
言動は荒っぽいが、わりときちんとリョウのことを考えているようだ。
「ただ、もうそろそろ効果が切れるんだが、どうなるかな?!」
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戦いが終って、あたりを見回すリョウ。
そして、プチバーサークが切れたとたんに
彼は周りの光景と血の匂いにむせて・・・嘔吐した。
書き溜めできたので、もうしばらく連日投稿します。




