6#我に返ると挨拶しにきただけ
どうもこんにちわ!
なんとか間をあんまり開けずにできたかなとか
思ってみたけどやっぱり1週間以上あいたなと思った灘です!
波弥斗はさて共架パパに認めてもらえるのでしょうか
久しぶりに挿絵もはさんでみました。
あいも変わらず下手くそですが
ではどうぞ!♪
波弥斗の話を全く聞かない柳神親子を波弥斗は近くで眺めていた
すると話がまとまったのか2人はバッと勢いよくこちらを見た
「波弥斗、君は剣道や合気道などはできるのか?」
「?いやしたことねーけど…?」
そうか、広貴が誘うものだから経験者なのかと思っていたが…
呟きながら共架は机の上に奇跡的に残っていた饅頭二つを掴んだ
「波弥斗、饅頭を頭の上に乗せてくれないか?」
「え゛」
なにどゆこと、当然聞き返す
今から僕もこの饅頭を頭の上に乗せて、先にそれを奪った方が勝ち
手段は問わん。というルールでどうだ?
ちなみに落としたりしてもアウト
父様もそれなら文句はないと言っている
「…まぁ、もうなんか俺もうけるしかないみたいだけど…
そのかわりおっさん、
俺が勝ったら俺が働くことちゃんと認めろよな」
「ふん…貴様なんかが勝てるわけがなかろうが
わしの共架は合気道の達人ぞ」
いかにも自慢そうに言うばか父に波弥斗は半場あきれ気味にみた
(…よくわからんが、とりあえずこれに勝たねーと
おれはまた職無しヤローにはた戻りと…)
※学生です
「いいぜ、こいよ
相手してやる」
「ふん随分と余裕そうだな」
「たとえ自信があろうがなかろうが
女の子んまえで余裕みせんのが男なんだよ」
ねぇお父さん?
にやりと笑いながら共架の父親をみると
親指を立ててどうやらyesといってるようで
なんでそこだけお前ら息が合ってるんだ
と呆れたようなツッコミを心のなかですると共架は机の上の饅頭をとった
饅頭を頭の上にのせてみると意外と動きにくいことに気づく
波弥斗もそれは一緒のようでおっと、と声を漏らしていた
「さーて、準備も整ったとこで…始めますかお嬢サマ」
「君にお嬢様と呼ばれるのは…馬鹿にされているようにしか聞こえない」
お互いいつ饅頭が落ちるかどうかも分からなく頭に神経を集中させている状況で
それを相手に悟らせないように口ぶる。
まるでトランプのポーカーをしているようだ
「では…共架♪がんばるぞよ♪開始ー!」
メロメロな父親の一応な開始の合図と同時に共架は波弥斗の後ろへと
素早く移動をした
「うわっ…!」
慌てて共架から離れると波弥斗は共架がいる方へ体を向ける、と
共架はまた素早く波弥斗の後ろへと移動をしている
「てめ…!ちょこまかと~!」
「うるさい」
短くそういうと波弥斗のお留守だった左手首を掴み
技をかけようとする
がそれを波弥斗はくるりと回転をし素早く今度は共架の後ろへと移動する
そしてそれさえも回転し掴んでいる波弥斗の手を振りほどくと
二人はまた一定の距離をとり目を合わせた
「「………」」
「なーにをしておる共架!さっさっと終わらせんかー!」
かなり一瞬のことだったのであまりよく分かっていない父親の
雑音を横に二人は同じことを考えていた
((…こいつ、思ったよりできる))
合気道の達人の共架の動きについてくる波弥斗と
不良三人組を一気に倒した波弥斗に負けていない共架
頭の上の饅頭を落とさないこともさることながら、
そんな状態でここまで動ける二人の能力を父親はまだ気づいていない
「「………」」
少しの沈黙を過ぎるとまた共架は素早く動いた
「おわっ」
波弥斗はとりあえず下手に共架に手を出せばあの父親が
それこそ働かせないとか言いそうなので中々こちらからは動けない
なんとか穏便に饅頭だけ取れれば…と考えながらひたすら
部屋の中で共架から逃げた
「逃げてばかりだな」
「まーな、へたれなもんで」
軽々しく避けておきながらよくそんなことをいう
そう言うと共架は波弥斗の手首を掴み
自分の一番の技とも言える※四方投げを繰り出す
※四方投げ:相手の手首を持ち、入身・転換によって相手を崩し、両腕を振りかぶりつつ180度背転し“刀を斬る”ように腕を振り下ろすことにより、相手の肘を頭の後ろに屈曲させ脇を伸ばし仰け反らせて倒す。
おそらくこの技で終わりにするつもりだったんだろう
彼女は先程までとは比べ物にならない気迫と力で技をしかけた
「…!」
その気迫に波弥斗は一瞬怯んでしまったがハッとすると
どうやったのかいとも簡単にスルリ、と共架の腕からすり抜けた
「…へ!?」
「…わりぃーな」
一瞬のやり取りの終えると、
技をかけていた共架、技をかけられていた波弥斗
二人の体制は全く逆のものとなっていた
波弥斗が共架の片方の手首を掴みもう片方の手で倒れそうになっていた
共架の体を支えていた。
そしてその波弥斗の頭には饅頭が、手の中にも饅頭があった
「「…………」」
数秒の停止の後、共架は慌てて勢いよく波弥斗から離れた
「……っ」
恥ずかしそうに悔しそうに波弥斗から目をそらすと共架は
唖然としている父親の方へと体を向けた
「…申し訳ありません父様、負けてしまいました」
「そんな…そんな…わしの共架が…負けた……?」
信じられないといった何とも情けない顔で父親は動けないようだ
柳神親子を見ながら波弥斗は頭をかきながら少し言いにくそうに
前へ出ながら口を開いた
「えー…っと…俺はそのー合格?でいいわけ?」
「……勝手にせい」
ようやく目の前のことを受け止めたようで
拗ねたように父親はそっぽ向きながら呟いた
ホッとしたのと同時に波弥斗は先程自分がしたことを思い出す
「………」
↑仕事がかかっていたとはいえこのいかにも負けず嫌いそうなお嬢様に自分の技を逆手にとるという(若干)汚い戦法で勝った人
クルリと向きを変えるが共架は目を合わせてくれない
(…プライド高そうだしなー
ここは俺が下手になんか言ったらまたキレそうだし…)
これは下手なことを言う前に帰った方がいいと思った波弥斗は
挨拶だけして社長室を後にした
「…良いのか?共架」
「………」
負けたことは悔しいが実力を認めざるおえない事になったのも事実
共架は小さく頷いた
「いやでもあのクソガキに触られた部分は消毒した方が良いと思うぞ」
「……父様、別に僕はその事を気にしていたわけでは…」
父様じゃないパパ様と呼びなさぁぁぁい!!
そんな悲鳴が社長室から聞こえたそうな
「……うめ」
勝利の美酒ならぬ勝利の饅頭を口にしながら波弥斗は呟いた
#
「へーあの柳神に…やっぱすげーなお前」
「別に…結構やばかったし…」
その後のオフィスで波弥斗は先程の勝負の会話を話していた
「まぁでも冷静そうにみえてプライドの高ェーやつだからなぁ~
たぶん三日はオフィスに顔出さね~ぞ~(笑)」
いつもの気だるそうな口調で玄が面白そうに言うと広貴はくくっと笑った
同じく全員分のお茶をいれていた新太郎は苦笑いをした
「まぁ確かに…ってボス、共架さんが聞いたら怒りますよ」
「だ~いじょうぶだよどーせあいつ3日は…「誰が3日は何だって?」
ギョッと驚いくと全員が一斉に聞き覚えのある声の方へ向いた
「…や、柳神……」
「………波弥斗」
一番気まずそうに波弥斗が呟くと共架は天井に向けて札束を投げた
「…あれはァ!!」
瞬足にも波弥斗が空へと投げられた札束を掴んだ瞬間、
共架は力強く腕を掴み技をかけた
ドサッ
「っいって~!」
「…共架の勝ちぃ~」
勢いよく倒れた波弥斗と倒した共架を見ながら玄が
楽しそうにレフェリーした
「てんめェ~…」
痛そうに床に倒れている波弥斗を共架は満足そうに見た
「これでお互い一勝一敗ずつだ」
それだけ言うと共架は先ほど入ってきた扉の方へと体を向けた
「あれ?共架さんもう帰るんですか?」
共架の分のお茶も入れようとしていた新太郎が聞くと
扉を前にしてクルリとこちらに顔だけ向けた
負けっぱなしが納得いかなかっただけだよ、それに…
「誰かさんの準備をしないといけないからな」
小さく微笑むと共架はオフィスを後にした
「…あれ、俺あいつが笑ったの初めてみたかも」
「柳神珍しく楽しそうだな~よかったよかった」
驚いている波弥斗とのんきにしている広貴をほっといて玄は
気にしていない様子にしていたが興味を示していた
(…珍しくどころか、
あんなに人に関心を持った共架は俺だって初めてだっつーの)
悠基波弥斗、ね…
ありがとうございます!!
なんとも終わり方が変でございますがどうかお許しください(笑)
挿絵の説明をいたしますと一応扉の前に立って振り向いた共架です
横にあるのは一応コルクボードに貼ってある写真とか
プリントとかのつもりです(笑)
では、次回も間をあけずに頑張りたいと思います!!