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寺の坊主の召喚魔術  作者: Suzurann
第一章 仏教魔術
11/19

第一期--No.11 戦い~フォーメーション~

僕たちは、スキンヘッドを仲間に加え再び進み始めた。


「なあ、スキンヘッドー」


「おい、その呼び方どうにかならないか?」


「・・・そういえば、お前の名前はきいてないな。」


「俺の名前は『風上祥雲』(かざかみしょううん)だ。」


「そうか、よろしくな祥雲。」


「おう・・・」


3人は、圭秀(けいしゅう)が感じ取った煩悩のほうへと急いだ。



ーーーー「待っていたぞ。

お前たちが召喚僧だな。お前らはここで排除する。」


大きな鎌を持った、体格のいい男が立っている。


「お前らが俺たちの仲間を倒したらしいな。

だが、俺は倒せないぞ。」


大きな鎌を振り回しながら襲いかかってきた。


「おそらく、先ほどの争いを沈めたのが早くも敵の耳に入ったらしいな。

仕方ない、相手になろう。」


祥雲は座禅を組み始めた。


「お前らは、援護を頼む。」


「任せろ。

スキンヘッドには指一本触れさせはしない。」


「スキンヘッドじゃない、祥雲だ・・・」


鎌を振り回した男はものすごいスピードで近づいてきた。

鎌には鎖がついている。


祥雲を後ろに、僕と沙羅で前に立った。

「気をつけて。あの鎌には鎖がついているわ」


「わかっている。」


案の定、男は鎌を投げてきた。


「そんなわかりきった攻撃で、僕たちは倒せないぞ。」

鎌をひらりとかわした。


「ふん、そんなことはわかっている。

今だ、お前たち!!!」


銃声が聞こえた。


「なに?!」

「敵はこいつ1人じゃないわ。」


小屋の屋根に、銃を持った男が5人。


「もう遅い!」


ーーーーーー「法華三部経」ーーーーーー(ほっけさんぶきょう)


沙羅は、すかさず防御魔術を使った。


間一髪で銃弾は弾かれた。


「なるほど、さすがは召喚僧だ。

だが、ここからが本番だ。」


男は鎖を強く引き上げ、鎌を手にした。

それを握るとさらに近づいてきた。


「沙羅、銃弾にも注意して!」


そう言った矢先に銃声。


ーーーーーー「法華三部経」ーーーーーー


銃弾から身を守った。


ーー「終わりだ」


「しまった!!」


銃弾に気をとられた一瞬のうちに鎌を持った男に背後をとられた。


「死ね!!」


男が鎌を振り上げたその時、男の動きが止まった。


そして、結界が男を包んだ。


「待たせたな。

狩らせてもらう、お前らの煩悩。」


祥雲は男の煩悩を狩った。

遠くの銃を持った男の煩悩も狩る。


男たちから黒いオーラが抜けた。



「・・・危なかった。」


もう少し遅れていたら終わっていた。


「このフォーメーションでは、視野を広くするのが大切だわ。」


「ああ、これからはさらに多くの敵が襲ってくるからな。」


「どうして?」


「小さな争いを沈めただけで、これだけ早く敵の耳に入ったのだから。

これからはさらに増える。」


「なるほど、なら、かかってきた敵を全部倒してやる。」


「ああ、当然だ。」


3人となり、強力となった僕たちはさらに奥へと進んだ。












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