第一期--No.11 戦い~フォーメーション~
僕たちは、スキンヘッドを仲間に加え再び進み始めた。
「なあ、スキンヘッドー」
「おい、その呼び方どうにかならないか?」
「・・・そういえば、お前の名前はきいてないな。」
「俺の名前は『風上祥雲』(かざかみしょううん)だ。」
「そうか、よろしくな祥雲。」
「おう・・・」
3人は、圭秀が感じ取った煩悩のほうへと急いだ。
ーーーー「待っていたぞ。
お前たちが召喚僧だな。お前らはここで排除する。」
大きな鎌を持った、体格のいい男が立っている。
「お前らが俺たちの仲間を倒したらしいな。
だが、俺は倒せないぞ。」
大きな鎌を振り回しながら襲いかかってきた。
「おそらく、先ほどの争いを沈めたのが早くも敵の耳に入ったらしいな。
仕方ない、相手になろう。」
祥雲は座禅を組み始めた。
「お前らは、援護を頼む。」
「任せろ。
スキンヘッドには指一本触れさせはしない。」
「スキンヘッドじゃない、祥雲だ・・・」
鎌を振り回した男はものすごいスピードで近づいてきた。
鎌には鎖がついている。
祥雲を後ろに、僕と沙羅で前に立った。
「気をつけて。あの鎌には鎖がついているわ」
「わかっている。」
案の定、男は鎌を投げてきた。
「そんなわかりきった攻撃で、僕たちは倒せないぞ。」
鎌をひらりとかわした。
「ふん、そんなことはわかっている。
今だ、お前たち!!!」
銃声が聞こえた。
「なに?!」
「敵はこいつ1人じゃないわ。」
小屋の屋根に、銃を持った男が5人。
「もう遅い!」
ーーーーーー「法華三部経」ーーーーーー(ほっけさんぶきょう)
沙羅は、すかさず防御魔術を使った。
間一髪で銃弾は弾かれた。
「なるほど、さすがは召喚僧だ。
だが、ここからが本番だ。」
男は鎖を強く引き上げ、鎌を手にした。
それを握るとさらに近づいてきた。
「沙羅、銃弾にも注意して!」
そう言った矢先に銃声。
ーーーーーー「法華三部経」ーーーーーー
銃弾から身を守った。
ーー「終わりだ」
「しまった!!」
銃弾に気をとられた一瞬のうちに鎌を持った男に背後をとられた。
「死ね!!」
男が鎌を振り上げたその時、男の動きが止まった。
そして、結界が男を包んだ。
「待たせたな。
狩らせてもらう、お前らの煩悩。」
祥雲は男の煩悩を狩った。
遠くの銃を持った男の煩悩も狩る。
男たちから黒いオーラが抜けた。
「・・・危なかった。」
もう少し遅れていたら終わっていた。
「このフォーメーションでは、視野を広くするのが大切だわ。」
「ああ、これからはさらに多くの敵が襲ってくるからな。」
「どうして?」
「小さな争いを沈めただけで、これだけ早く敵の耳に入ったのだから。
これからはさらに増える。」
「なるほど、なら、かかってきた敵を全部倒してやる。」
「ああ、当然だ。」
3人となり、強力となった僕たちはさらに奥へと進んだ。




