記憶のコツ
昔、一所懸命覚えた筈なのに、すっかり忘れてしまったことって結構ありますよね。あるいは、斑に覚えていることとか。
「寿限無寿限無、五劫のすりきれ、貝砂利水魚の水行末、雲来末、風来末~パイポパイポパイポのシューリンガン~ポンポコピーのポンポコナーの~長助」
有名な「落語・寿限無」に出て来る名前です。子供の頃ばっちり覚えた筈のこの名前、上記のように「~」の部分がすっと出てこないのですよ……で、またもやグー〇ル先生にお尋ねした所、正式には
「寿限無寿限無、五劫のすりきれ、貝砂利水魚の水行末、雲来末、風来末、食う寝るところに住むところ、藪ら柑子のぶら柑子、パイポパイポパイポのシューリンガン、シューリンガンのグーリンダイ、グーリンダイのポンポコピーのポンポコナーの長久命の長介」
……とのことでした。噺のスジは覚えていても、こういう細かいところが思い出せなくて嫌になっちゃいます。あ、「寿限無」がどんな噺か気になった方は、是非調べてみてくださいね。今だとYouT○beなんかで、色んな噺家さんを見比べることが出来るでしょうから、楽しいと思いますよ!
記憶って、「記憶する行為」「記憶したものを脳から取り出す行為」の二つで出来てますよね。先の話は「記憶を取り出す行為」がヘッポコという話でしたが、お恥ずかしながら、私はそもそも、自発的に「記憶する行為」が決定的に弱いのです。瞬発力を要する記憶力、たとえば一桁の数字が書かれた十枚くらいのカードをシャッフルし、裏向きに並べて、端から一瞬だけ捲って見えた数字を記憶するとかはそこそこなのですが、興味のないこと、或いはものすごい興味があって何が何でも覚えようと意気込んでること、が脳に焼き付かない。なので、テストの一夜漬けがまず出来ないタイプなのです。
それが、折角記憶したものを脳から取り出す力すら無くなってしまったら、もうどうしようもない……しかも、頼みの綱の瞬発力の記憶すら年々怪しくなってますからね。なるべく人様の迷惑にならない為にも、大事なことはメモを取るなり何なりしないと。メモを取った事実すら忘れそうですが……。
さて、そんな感じで記憶力がちょっとアレな私ですが、どうでもいいことと、負の感情に結びついていることは、かなり覚えがいいのです。人生で一番古い記憶は、0歳の時に経験した痛みの記憶です。実際は年齢という概念がまだない頃の出来事だったので、その経験と周囲の状況などを考慮して後から割り出した年齢なのですが、恐らく間違ってないと思います。
詳しくは省きますが、家の中で起きた自損事故的なものでした。赤ん坊だった私は、その時思ったのです。
「こっちの意思は、思ったより周囲に伝わらない」
いや、勿論、こんな明確な言語化ではなかったのですけど、ちょっと泣いたくらいじゃ痛いだのなんだのは伝わんねーな、みたいに感じたのは確かです……なんか嫌な赤ん坊ですね……。
その想いがあったからか、言葉を覚えるのは比較的早かったようです。赤ん坊なりに生き延びるのに必死だったのかもしれません(大袈裟が過ぎる……)。
これ、負の感情に結びついた結果、記憶力が上がったからだと思うのです。
他にも、嫌だと感じた記憶は何時までも褪せず、夢に見たりします。夢に見れば見る程記憶に焼き付き、更に忘れづらくなる。どうでもいい時に思い出したりして「あ゛ー!」ってなる。
思い出そうとしなくても勝手に思い出してしまう……。
という事は、何かしら辛い目にあいつつなら、これから覚えたい事なんかも記憶が定着しやすい筈……えぇ……ヤだぁ……そうまでしないと駄目なのぉ……。
誰か、痛みの伴わない記憶法を教えてください……。




