表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
144/152

感慨にふけってみる

 猫様に飛び蹴りを喰らうのは、もう何百回目でしょう。


 再三登場している我が家の猫主様達ですが、改めてご紹介をば。

 我が家には「ビジン(仮名)」と「カワユイ(仮名)」という、雉白猫のお二方が居られます。毛柄こそ同じ雉白ですが、顔立ち、毛の質、体形と、何処をとっても似ていないので、恐らく血の繋がりは無いと思われます。

 お二方共のご生家が何処かは誰にも分からりません。ある年の冬にビジンを、二年後の夏にカワユイを我が家の主としてお迎えできたのは、ひとえに私の運が良かったからと言えましょう!


 我が家にやって来たばかりの頃のビジンは人間でいえば小学生~中学生くらいの月齢、カワユイはまだまだベイビーでした……で。ベイビーの内って、人間でも猫でも身近な同族を手本にして社会性を身に付けるのです。


 ビジンは社会生活(おんも暮らし)をそれなりに知っていたせいか、私以外の人間には目を合わせない、身体の自由が制限される抱っこの仕方はNG等、既に「猫っぽい猫」でした。


 一方、カワユイは、目も開かない段階で心優しい方に保護され、我が家にやって来たのはミルク卒業をしたばかりの頃でした。猫社会のあれこれに染まらぬ内に、我が家の主様になられたのです。


 カワユイのお手本となるのはビジンのみ。そしてビジンは運動能力こそ高いものの、繊細で穏やかな優しいタイプです。普通なら「後から来た猫は、先輩猫に似た行動をとるのでは?」と思いますでしょ?


 ……猫の社会も、人の社会と同じく「図に乗るタイプ」っているのですよ……。


 多少なら噛まれたりしたところで、まあ、子供のやる事だし……と、滅多に声を荒げないビジンを見て、カワユイは多分勘違いしてしまったのです。


「なーんだ、ビジンは喧嘩が弱いんだな」


 ……と。

 ある日、メインの猫ベッドが置いてある部屋からカワユイが「わああああーん!」と鳴き叫びつつ(本当にこう叫んだのですよ)、飛び出してきました。抱っこしてみると、背中から尻尾まで毛が逆立って、心臓も心なしかバクバクしているようでした。


「怖い夢でも見たのかい?」


 と猫ベッド部屋に連れて行こうとすると、必死の形相でしがみ付いてきます。宥めつ部屋を覗くと吹っ飛んだカワユイ用猫ベッドと、猫毛があちこちに散っているのが目に入りました。

 そして、もう一つの猫ベッドには、額の毛に変な癖をつけたビジンが、目を据わらせて上半身を起こしておりました。その口元には、ふわふわの猫毛が大量に……。


 ビジンの顔に斬新な癖がついていたのは、退屈したカワユイがしつこく舐め倒した跡なのでしょう。それでも構って貰えないので、多分、強く噛んだとか、猫パンチをかましたとか、兎に角ビジンが大人しいのをよいことに、乱暴狼藉を働いたのだろうカワユイ。

 しかし、大人しいだけで体力はあるビジンは、やればできる子なのです。「貧弱! 貧弱ゥ!」とビジンを舐めていたカワユイは返り討ちにあい、毛を毟られたのだろうと、状況から察しました。


 あれ以来、カワユイはビジンに一目置くようなった……りはせず、相変わらず乱暴狼藉を働いては、時折ビジンにビシバシとしばかれています。とは言え、お互いをグルーミングしたりもしているので、今の距離感がいいのかなーと思っています。あるいはカワユイがドSでドMなのか。

 そんな感じで取っ組み合いもたまにするようになったビジンとカワユイ。おしとやかだったビジンは少しずつ活発になり、やんちゃなカワユイはビジンを怒らせるたびに私の後ろに、そして家庭内最底辺に位置する私は、お二方の下僕兼サンドバッグに……。


 ……いいのです……、お二方が元気なら、それで……ふふふ……(涙)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ