結構本気で「ひゅっ」ってなったこと
実家に居た頃、まれに心霊現象と思われる出来事に遭遇しておりました。決定的なものは視たことないのですが、体験だけならそれなりにしているのです。
なので、「誰もいない部屋で勝手にギターがポロロン……と鳴った」くらいではビビらないのです。
そんな実家を出てはや〇年経ったある日の、0.2時間くらい寿命が縮んだかもしれない恐怖体験を披露させていただければと……それでは、お読みください。
題して「背後から掴まれた右手」。ダイジョウブ、怖クナイカラネェ……。
遡る事数年前、当時私の使っていたドライヤーは本体の吸込口の下あたりに持ち手がある形、拳銃型をしていました。この持ち手部分は折り畳むことが出来て、仕舞う時にコンパクトになるのです。購入当時は結構新しいモデルで、そこそこのお値段だったような気がします。とは言え、お値段分の働きをしてくれているので、文句はありませんでした。風量があるのですぐに髪が乾くし、中々優秀なのです。
お風呂上りに脱衣所でそのドライヤーを使っていた時の事です。洗面台の鏡の前に立ち、ブオーっとやっていたのですが……段々面倒臭くなってきまして。いや、だって、髪を乾かしているから両手は塞がっているし、けど、自分しか映っていない鏡なんて見ていても面白くもなんともありませんし。「早く乾け……!」と只管念じつつ、左手で髪を梳き、右手に持ったドライヤーを左右に細かく振って俯くようにしながら後頭部に風を当ててました。
と、その時、突然。
右手を何かに掴まれたのです。背後には誰もいない筈なのに。もう、一瞬で身体の熱が冷めました。こんな直接的な恐怖体験はかなり久しぶりでした。俯いていた顔を上げ、すかさず振り向きましたが、当然、人の気配はありません。脱衣所にドライヤーのブオーッという音だけが響きます……ですが、未だ手を掴まれている感覚……恐る恐る右手を見てみますと。
私の右手が、折り畳まれたドライヤーに挟まれていたのです。
……どうやら、ドライヤーを左右に振る動きが激し過ぎたらしく、その勢いで本体部分が折り畳まれてしまったようでした。そう、心霊現象でも何でもなく、完全に私の粗忽さが招いた出来事だったのです。
いや、本当にびっくりしたんですよ。確かに、ちょっとドライヤーの折り畳み部分が緩くなりつつあったのですけど、それも私の日頃の使い方が良くなかったせいだと思います。けど、私がもっと心臓が弱かったら、ドライヤーに右手を噛まれたまま昇天していたかもしれません。そうしたら、死因は「原因不明の心臓発作」ということになったのでしょうか……そら、「ドライヤーに手を噛まれて心臓発作」にはならないですよね……。
取り敢えず色々と怖いので、そのドライヤーは買い換えました。新しいドライヤーはちょっと気を付けて使うようにしているおかげか、今のところ手を噛まれる兆候はありません。
皆様も、お気を付けてくださいね(なにを?)。




