我々が! 炬燵を! 占拠する!
……とうとうおコタを乗っ取られました。勿論、犯人は「ビジン(雉白猫・とても美人)」と「カワユイ(雉白猫・とても可愛い)」です。いえ、乗っ取られた、は適切な表現ではないかもしれません。少なくともビジンもカワユイも、この家にあるすべてのものを自分のものだと思っているのでしょう……。
炬燵で伸び伸びと足を伸ばす、なんてことは、下僕には許されません。炬燵にあたりたい時の大抵は、既に中にどちらか、あるいは両方が入っています。気を付けて足を伸ばさないとお二方の身体のどこかに触れてしまいます。すると「全身が見えない謎の相手は噛んでよし」という謎ルールが適用されてしまうのです。においで私の足だと分かてると思うのですが……なんで猫界にはこんなルールがあるんでしょう? それとも、ビジンとカワユイだけのローカルルールなのでしょうか?
かと言って、お二方の位置を把握しようと炬燵を覗き込むと、絶妙に迷惑そうにされてしまいます。仕方なく膝だけおコタにお邪魔すると、すかさずカワユイが寄って来て膝に乗ります。例え離れた所で寝ていたとしても私が炬燵に坐った気配を察し、乗って来る。おコタから飛び出して来て迄乗るので、多分、私はカワユイのソファなんだと思います。ソファのくせに勝手に動くから、定位置(おコタの西側席)に来たらそれ以上動かない様に乗っておかないと! と思われているのかもしれません。カワユイはそこそこ重さがありますから、滅茶苦茶可愛くて幸せな江戸時代の拷問「石抱」を想像してみてください。動くことは許されません。おコタに足を伸ばすなどもってのほかです。
そんな訳で、この処、全くおコタの機能を享受出来ずにいるのです。暖房器具なのに全然暖まれないですよ! 今日も炬燵を尻目に、毛布にくるまっているのです。
おコタ、返して。




