第4話 本音
「そして、耐えられなくなった私は屋上に来て、飛び降りよ うとしたってこと」
「これが私がここに来るまでの話」
「そっか…」
そうして、私が話し終わった時、彼はなにかを考えているようだった
「だからもう、苦しみたくないの」
私は続ける
「もう救いなんてないんだよ…」
またこぼれそうになる涙をぐっと堪えながら私は言う
(きっと信じてくれないだろうな)
なんて思いながら
「ほんとに?」
「え?」
どういうこと…?
「ほんとにそう思ってるの?」
「それは…」
思ってる。思ってるはずなのに。
言葉が出ない、出せない…
「生きていたら無理だから飛ぶしかないって思って る」
「そうだよ、だから」
「でも!」
「心のどこかで、生きて幸せになりたいとも思ってる」
「っ!」
「そうなんでしょ?」
「ち、ちが…う…」
嘘だ。そんなはずない。
「じゃあ、なんで」
“そんな顔するの?”
「え…?」
「君の顔、すごく辛そう」
「だけど、すごく希望を持ってる」
「そうなの?そんな顔してるの?」
「そうだよ」
「だから、一緒に足掻いてみようよ!」
そうか…私は…
もし、結果が変わらないのなら
もし、少しでも希望があるのなら、
「足掻きたい」
足掻いて足掻いて、必死に足掻いて
それでもダメなら…また此処に来よう
やらない後悔より、やる後悔だよね…!
「そう言うと思ってたよ!」
「頑張ろうね!」
「うんっ…!」
街の向こうでは、夕日が綺麗に輝いていた───




