制限解除
ちょっと戻る
アカネには幾つかの状態がある。
そして基本的に常にある程度力を制限している。
一切の制限を解いた素の状態をフェーズ1として考えるとしよう。
ただこの状態でも大抵の存在を蹂躙出来てしまうレベルに強い。
それは面白く無い。
アカネは結構好戦的で戦いを楽しむ傾向があるからだ。
なので力を抑え、隠蔽した状態でいる事が多い。
日常の状態は大体0.5って言った所。
いま戦っているのは0.7ぐらいだ。
1に対してたった0.3程度とも思うがここだけで数倍も変わる。
なんなら0.9から1だけでも大きく変わる。
それ程に掛けている制限が、制限したとある力が影響するのだ。
アカネは期待していた。
もしかしたら邏與は1の状態まで引き出せるんでは無いか?と。
そしてそれは正解だった。
賞賛に値するよ。
さて、じゃあ制限を解除しよう。
楽しみだよ。何処まで持ち堪えられるかな?
確信した。
命中。
確実に。
なのに、
何故何も起きない?
防がれたのか?
でもおかしい。
少なくとも当たればそのエフェクトが分かりやすく出る筈。
困惑も束の間。
聴こえるはずのない声が聴こえた事で焦燥する。
「いや、本当楽しませてもらったよ。だからさ、遊びは終わりだよ。」
何故此処で声がっ…!?
まずい解かれたのか!?
いや周囲はまだ暗い、解かれた雰囲気はない。
ならばどうやって?
いやだめだ考える前に動かなければっ…!?なんだこの魔力は…!?
「君のターンは終わり。此処からはわたしのターンだ。」
異常なほどの魔力が集まる。
先程まで確認された魔力を軽く超えた量だ。
(何でこんなにも…!?いやまさか隠していた?ならあり得る。っく、騙されたか。それに何かしてくる…!なら先に神能をもう一度…!この距離ならまだ行ける筈だ…!)
「残念。」
しかし発動前に転移されて距離を取られてしまった。
(ッチ。いや、仕方ない。こうなったらなるべく多く罠を貼るか。)
せめて手は打っておこうとした。
だがここで違和感に気付く。
(待った。何故転移できてる?アレは座標が解らなければ望んだとこに行けない筈。それにさっきから話せてる事もだ。何故この領域があるのに機能していない?何が…?いやもっとおかしい点が…。)
そうして思い出す。
(そうだ。まず神能が当たったのになんの効果も無かったのがおかしい。あそこで何かしたのか?いやもしや根本的に違う…?そもそも神能が打ち出した黑線に存在して無かったのか?でも確かに発動はした。なら途中で消された?その力は一体…?…っ!?理解った。そうだ奴は…!奴の二つ名は…!)
疑問が確信に変わり其の意味を理解したその時だった。
「世界は、其の現実は幻想へと帰す。 “権能” 発動。」
一切の暗黒が消え去った。
先にざっくり言うと神能は神の存在、概念をモチーフを元にした力。
権能は魔女自身の本質に近いモノ。ソレを操る特殊な概念や法則。
「◯◯の魔女」
大体ここに権能が入る事が多い。
まあ他のモノもあるけど。
アカネは何だろうね?




