予想以上
戦闘続行
話は戻る
後長い
世界が暗く染まる。
邏與の発動したその技は草原だった空間を暗黒に変え、発動した本人以外の知覚能力を奪う領域を作り出した。
正直予想以上かも。
真っ暗に陥った視界の中でアカネはそう思う。
「ーーーーー。ーー?ーーーーーー。」
感覚が無い。言葉も発せられない、いや聞こえてないか。
探知も機能しない。邏與が何処にいるか把握出来ない。
おそらく攻撃されても分からないだろう。
だが、この程度では問題にならない。
アカネは感じた。
迫ってきたソレを相殺し、また回避する。
たとえ知覚を封じられても己の勘は正しい。
アカネのその第六感とも言えるそれは全てを異常な程的確に理解し、行動をとる。
それを見ていた邏與は戦慄した。
(何で当たらない…!?訳が判らない。いや、驚いている暇はない。少しでも削る…!)
更に弾幕を展開。
この領域が対処される前に何とか有利状況にしたい。
(奴から感じられる魔力量は見た限りだとそこまで多くない。消耗を誘えば今の状況的にも有利だ。しかし、なんだ?この違和感は…。いや、考える暇など…!?)
慌てて回避した。
間一髪当たらなかったが、マジで正直理解出来ない。
まさかこの状況で当てに来たのだ。
感覚は確実に封じている筈。
つまり全ての行動は己の勘で行っているって事だ。
ヤバい。
この状況でまさかまだ有利にすらなれないとは。
改めて刻瞑が言う事に理解した。
時は少し戻って戦いを観戦する者たち。
『燃やし尽くせ、“界滅の焔”よ。』
丁度弾幕の撃ち合いになった頃だ。
「見映えするねぇ。」
「やはり弾幕戦はこう出なくては。」
フォルセピスとサリエルが言う。
「ていうか何気にどっちも消失系の攻撃じゃん。」
「あ、確かにな。」
レイとルシファーがそこに気付く。
「邏與さんのはともかく、アカネさんについては完全におかしいと思うんですけど。」
「消失ってか焼失だけど…。」
キリとアーテーが突っ込んでる。
そして更に攻撃が激しくなる。
黒の槍と赤の剣がぶつかり、槍の方が消される。
だが直ぐに槍の数が増え発射された。
その数はそこらの中位神では出来ないレベル。
「あの子本当頑張るなぁ…。」
「将来性があるよね。」
「いつか此処に正式に来れるんじゃない?」
「ありそう。」
「一応僕の予想上では多分7せ「ちょ待ってアイツアレやばない?」話を遮らな…ってマジ?」
「え、ちょそれやり過ぎじゃ…。」
感嘆も束の間、アカネから力が膨れ上がる。
『“エクスプロージョン”!』
そして全てが破壊される。
「あの脳筋は…!」
「え…?なんですかあの火力。」
「気にするなミリスよ。まだマシな方だ。」
「単純火力だけだからね。変な効果ないしまだ良心的だよ。」
「その単純火力で全て終わりそうなんですが…。」
「アイツ滅ぼすなって言う約束忘れたんか?」
「いや直撃は狙ってなかったっぽいし大丈夫だろうけど…。」
やっぱやり過ぎである。
しかしここでルイネスが気付いた。
「彼の姿が無い。そしてアカネに恐らく狙っていただろう隙が出てる。」
「確かに…。」
「ならもしや…。」
「ああ、多分邏與の切り札がくる。」
「こーれ面白くなってきた。」
そして
『“無感領域”』
世界が暗黒に染められた。
「成程!領域型の消失デバフか!」
「結構術式も複雑ですね。解くまでに多少は掛かりますよ。」
「格上にもある程度効く技はいいな。」
「あの子本当に中位神なの?全然凄いんだけど。」
「だいぶ特殊な方だよね。」
「まあさっき遮られたけど後7200年程度あれば此処来れるって思ってるから。」
「長いようで短い…。」
「まあここに来れる可能性があるだけ凄いけどね。」
各々は邏與を称賛する。
格上に隙を作り1発、攻撃では無い確定デバフ、しかしそれといえど決めたのだ。
だがアカネの動きには全く問題はなく有利ではない。
「毎回思う。なんで勘で避けれるんですかねぇ…。」
「アタシもわかるぞ?」
「野生の勘かよ。」
不思議パワーつおい。
「まあそれは兎も角邏與さん結構消耗してますけど。」
サリエルがそう言う。
それでレーセルが気付いた。
「あーマズイなこれ。」
「もしかして彼女の隠蔽に気付いてない?」
レイが呟く。
「あ、やっぱりそうですよね。なんかそんな気がしましたし。」
それを聞いてミリスが感じてた違和感に確信を持ったらしい。
「いや本来気付かない方が普通なんだけどね。」
「これでも見分ける方は得意ですから。」
「しかし気付いてないなら次の行動は多分…。」
「ああ。やられる前にやるみたいな考えだろう。」
つまり短期決戦を狙っている。
「うーん。どうして神能を使わないんだろ?」
フォルセピスは疑問に思った。
ルイネスが予想する。
「多分限定条件があるんじゃない?暗黒神はそういう傾向多いのさ。」
「でもあの領域なら多分発動出来るけど。暗いし。」
「…恐らく…切り札系だと思う…。」
「せーかい。」
「あ、そういう事。ならそろそろだね。」
「暗黒神系統の中でも少し逸脱気味でもある力だしもしかしたらアカネにアレ使わせられるかもね。」
伏線はあった?




