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未だ名前も無い軌跡  作者: 夢瀬離或
弐章 最古の魔女
24/44

戦闘開始

ようやく戦闘シーンだー!!

ぶっちゃけ一番描きたかった





「まずは小手調べだ。」


先手は邏與から。


彼はノータイムで周囲に幾つもの暗黒の球を浮かべ、そして放つ。


一瞬にして数十を超える大量の暗黒の球がアカネに迫る。しかし、


「威力は良いけどこれじゃ意味無いよ〜?」


当然、無効化される。アカネは彼が打ち出した暗黒弾と同等のエネルギーの魔力で相殺したのだ。


少なくとも発射していたそれは凡そ人が近くできる様な速さでは無い。

火力自体も例え彼の主である刻瞑すらも自身のエネルギーがしっかり削られる程度にはある。


それを最適量の力をほんの一瞬だけ高速に迫る暗黒弾全ての座標にピンポイントで放ち、相殺した。

それだけで充分過ぎる神技、脅威の一言。


だが、その程度は予想の範疇だ。


数を増やす。数十単位から数百単位。それが瞬きにも満たない速度で再び迫る。


だが変わらない。全て相殺される。


「数が増えたとこでどうにもならないと思うけど…っ?って今のは。」


一瞬だけ彼女の顔色が変わった。彼女の直ぐ近くまで一つ攻撃が迫っていたのだ。


相殺する事は出来たが、届かんとしていた。


そしてまた近く。だが先程ので仕様は理解した。


もう、届かない。


「ここまで早く対処されるか…。だが役割は果たしている。」


彼のした事はこうだ。


大量の弾幕の中に込めたエネルギー量を変化させたものを混ぜ、ランダムに攻撃するというもの。


比較的単純に見えるがかなり複雑でもある。


一定量のエネルギー量が大量にある最中、少し変わった状態のエネルギーを知覚しづらくしているのだ。同じ力が沢山あると同じ力に対して知覚しやすくなるが同時にそうじゃ無いものが分かりずらくさせるらしい。

そうした事で知覚の錯乱を行わせ、認識を遅らせる。

但し、ただそうするだけだとそこまでの効果には至らない。

逆に認識しやすくなってしまう事もあるだろう。

そうならないのは純粋な彼の技量も存在している。

それに無意識的な知覚だと遅れる為、無意識的に意識的に知覚する様になるのでそこでも少し遅れる様になる。


それでも本来、有効だとはなり得ないが、元々この攻撃は唯の牽制。

つまりダメージを与える事を目的としていない。

この弾幕によって動きを、対処を鈍らせ、その間に隙をつく有効な攻撃を放つ。

それが彼の基本的な戦い方だ。


とはいえそう簡単に対処されるのも悔しいというもの。しかしそんな事を考える事は無い。


即座に別の攻撃を繰り出そうとした瞬間、アカネから膨大な力を感じた。


「っ!」

防御不可。

そう瞬時に判断し、回避する。


直後、先程まで彼のいた位置に紅い極光が通過した。

まるでレーザーだ。それも極太の。


あの一撃だけで大半の肉体を持つ存在は焼き尽くされ、消失するだろう。


そう感じさせる威力。


流石魔女中最高火力を誇る存在。素の牽制の様な、一時の戯れの様な攻撃ですらこの威力。


気を引き締める。


弾幕は未だ途切ていない。隙は出来る。だがまだ、足りない。もっと必要だ。


弾幕が増える。


そしてその弾幕に新たな攻撃が追加されている。


形状をより細く、より鋭利に、より速く、より強く、そうして出来る細長い貫通力が増したもの。


暗黒槍。より凶悪な弾幕がアカネを襲う。


「へぇ。悪くない。」


アカネは面白そうにする。


やはり防がれる。とはいえ、エネルギー量のランダムも暗黒槍にも適応されるので、隙は増えるだろう。


そこで先程も打とうとした技が発動する。


「降れ。“対消滅(Void out)(rain)”。」


暗黒の雨が降る。


小さく、雨の様な暗黒は空から落ち、降る。


地に落ちた暗黒は地面さえ消滅させていく。


それを見たアカネは即座にその場を離れる。


これは避けた方が良い。

そう感じさせるモノだ。


回避をし、雨の範囲外に移動する。


「わわっ。お、お〜すごい。やるねぇ。」

「これでも中位神最上位だ。舐めてもらっては困る。」

「わたしからすれば充分上位神級だけどねぇ。まだ昇格してないって事でしょ?成程、刻瞑が気にいる訳だよ。」


(直ぐ終わらせるつもりだったけどこれはいいねぇ)

アカネはどうやら思ったより楽しめそうだと思った。


戦いは始まったばかりだ。



俺たちの戦いはこれからだ!

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