表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
そんじょそこらの使わしめ ~斜陽の町と夜明けの金烏~  作者: 犬冠 雲映子
町の式神・童子式神

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

3/166

田舎町の式神

 ──この世界には未確認生物(UMA)神霊(かみさま)、神使や人ならざる者が存在している?


 世の中では…人類からしたら得体のしれない人智を超えた存在(精霊・妖怪・神など あるいは宇宙人)──と認識している。

 密かに人ならざる者がおり、または得体の知れない生業をしている者──魔法使いがいるという。



 未知の世界は極楽でも地獄でもない。

 それは日常に潜んでいるのか?


 『人ならざる者』たちには人界と異界があり、それぞれ互いに同じ空間にいながら異なる世界にいる。

 人間が人ならざる者に遭うのはお互いの世界が重なった時だ────


 一方、現代社会やグローバルな世界は神々や摩訶不思議な、超自然的な事柄を信じなくなっていた。

 日本の首都圏にある埼玉県の──県境近くの山奥にある越久夜町(おくやまち)もそうだ。この町は変哲のない、牧歌的で"閉ざされた"静かな…田舎だ。






 時は逢魔が時。夏の終わりを告げる涼し気な風が吹き、カラスが鳴いて日が暮れていく。茜色の町並みの中に、星守(ほしもり)邸宅という群を抜いた邸宅があった。


 周囲を山に囲まれた山間地帯の、この地域では数少ない町には珍しい和洋折衷建築があり、物静かな庭もある。

 しかしかつて風光明媚であったはず庭は荒れ果て、灯篭は傾いていた。



 ──()()()()()()でございます。



 その庭で、奇妙な和装をした子供が庭先で掃除をしていた。時代錯誤な角髪と紫色の衣。平安貴族のような麻呂眉。白い──血の通わない死人の青白い肌に赤い目。

 かの児童は人では無い。


 子供は竹ぼうきを手に、庭に落ちている枝やゴミを一箇所によせていた。


 ──童子の姿をした式神、童子式神(どうじしきがみ)とでもお呼びくだせえ。

 と、まあ、これは、自己紹介でございます。

 これは、メタ的なセリフになってしまいますが──




 ハッと背後を振り向くと、また人ならざる者が現れた。

「!」

「へへ、バレちったァ〜」


 背後から巫女装束を着た四歳くらいの子供がおどかそうと、忍び寄ってきた。つもりだったらしい。


 ツリ目気味の幼さが目立つ子だった。快活な雰囲気。

 年齢としては神社で働く巫女としては不釣り合いで、全体的にどこか仮装めいている。

 しかし少女には鋭い爪と牙が生えていた。人ならざる者として、当然だ。



「はあ」

 童子式神(あっし)はため息をつくと、手を止め向き合った。


(これからは、童子式神でいきましょう。めんどうくさいので)




「いやあ、庭にゴミを放り込まれるなんて、嫌われてんのかぁ?」

「まあ、嫌われてはいますけど。廃墟だと思われてンすよ」



 ──こいつは…何故かあっしに突っかかってくる。巫女姿の式神──名前は知らない。第一、人ならざる者に()()()()()()()()()()()



「なー、知ってるかい?近くの祠の神域が壊されたらしいんだ。話題になっててさあ〜」


 巫女式神はおどけるのをやめて、わざとらしく真面目に言ってみせる。

 近くの神域が壊されたことを告げられ、それは主の仕業だと童子式神は知っていた。主である人間はわざわざ出向いて祠を壊したのだ。

「へいへい。それはそれは。…」


「なんだいそりゃ。反応うっす!」

 あまり話題にしたくないとランゲージをとるも、巫女式神はしつこく食い下がってきた。


「けっこー重大な事じゃないのかい?」

「…」


(──驚くものか。それもそのはず。あっしの主がやったのだから。そう言えたらどんなに楽だろうか)


「何故そんなことするんだうろな。あんたには分かる?」

「いいえ…」


(毎回あっしのとこに来て、用もねぇのにこりねー奴。いつからだっけ。さあ──)

加筆修正しました。分かりやすくなっていれば良いのですが…?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ