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リバースプロキシ  作者: 如月いさみ


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95/124

過去の彼と今の彼

そして、手紙を書いてテーブルに置いた。


その時、台所に弟の美広が姿を見せ

「…夜中にお出かけか?」

と聞いた。


伽羅は頷いた。

「うん、春彦のところへ」

手紙書いた


美広は踵を返すと

「少し待ってな」

と言い自室から戻ってくると赤いキーホルダーを渡した。

「伽羅兄を襲う奴なんていないと思うけど…春彦さんは違うんだろ?」

一応それ紐引くと警報なるから

「九州じゃ世話になったし、伽羅兄はまた4年世話になるからそれくらい気を付けた方が良いだろ?」


伽羅はキーホルダーを受け取り

「うん…ありがとう美広」

と笑顔で告げた。


美広は欠伸をしながら

「俺が戸を閉めておくから、行ってら」

と告げた。


伽羅は笑顔で頷いて

「ありがとうな、行ってくる」

と家を出て、駆けだした。


美広はふぅと息を吐き出し

「今まで何も持たずに走って行ってたんだ」

夜中に…あっぶねぇ兄だよな

と戸を閉めた。


伽羅は九州へ行く前のように夜中の町を駆け抜けマンションの下に到着すると夏月家の部屋番号を押して呼び出した。


春彦は待っておりインターフォンが鳴ると直ぐに下の自動ドアのボタンを押すと

「そっとな」

と伽羅に呼びかけた。


伽羅は小声で

「了解」

と足を踏み入れた瞬間に立っている男の姿に思わず後退った。

「ひっ!」


それに男は姿を見せると

「…松野宮さま…こんな夜中に」

と怪訝そうに見た。


春彦の護衛であり側近である武藤譲である。


隣にはもう一人男性が立っており

「あの、武藤様、この人物は?」

と聞いた。


譲は彼に

「春彦様のご友人です」

と告げ

「危険人物ではありませんので上までお送りしてください」

と指示を出した。


男は頷くと

「かしこまりました」

と答え

「松野宮さま、こちらへ」

とエレベーターへと誘ったのである。


伽羅はバクバクと鳴る心音を落ち着かせながら

「…春彦は知らないんだろうなぁ」

と心で呟いた。


夏月家の家の前に着くと春彦が扉を開けて

「伽羅」

と手招きした。


男は春彦に分らないようにエレベーターから出ることなく伽羅を送り出すとそのまま下へと降りて警備の任に着いたのである。


最後までお読みいただきありがとうございます。


続編があると思います。

ゆっくりお待ちいただけると嬉しいです。

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