第五章3ページ
時を遡りここは正門
フェーズ3開始のメッセージが参加者全員へと通知される
彼方【さってと、何がくるやら】
リル【狼とかハイエナとかだしね、今のところは】
セレナ【久しぶりの登場やなぁ、さてなんか向こうから来てるみたいやで】
セレナの指差す方向から土煙が上がり何かが走ってきているようだ
マイナ【なんだよ、また狼とハイエナかよ、芸が無さすぎんだろ】
レンジ【マイナ君見えるのかね】
マイナ【あたしはスキル鷹の目を持ってるからな、遠くが見渡せるんだよ】
マイナの言うことによれば先ほどと同じウルフデスにハエーナの混合部隊のようだ
マイナ【なーんか微妙にでけぇのが混じってるみたいだが】
彼方【ウルフリーダーデスかなぁ】
セレナ【こんな時にボケとる場合ちゃうで?】
彼方【いや、ホントにいるんだって】
レンジ【見間違いなのでは?いくらなんでもそんな珍妙な名前のエネミーが】
マイナ【ウルフリーダーデスってのとハエーネンってのがいるな、両方狼とハイエナの親玉みたいなもんか】
彼方がバッシングを受けているなか1人遠くが見えるマイナは淡々とエネミーの名前を読み上げていく
みにか【珍しく彼方が言ってることがあってたね】
彼方【珍しくはよけーだっつーの、戦ったことがあんだよ!ウルフリーダーデスとはよ!】
マイナ【とにかく来るぞ】
マイナの言葉の後にエネミー達は速度を上げて彼方達プレイヤーの元へと分散していく
リル【リーダーがいるから動きが統率されてるみたいだね】
マイナ【なら頭を潰せばいいんだろ】
マイナはスナイパーライフルでウルフリーダーデスの頭を撃ち抜く・・・には至らず避けられてしまう
その後どれだけ撃っても一発も当たらない
なによりもウルフリーダーデスだけではなくウルフデスやハエーナにすら当たらないのだ
マイナ【ちっ、面白くねぇな!】
みにか【リーダーがいるといろんなバフがついてるっぽいからそれのせいだろうね】
レンジ【こっちに狼とハイエナの群れが来たようだよ】
ウルフデス5
ウルフリーダーデス1
ハエーナ5
ハエーネン1
の群れが迫っていた
やはりマイナの射撃は当たらず接近するまでに数を減らすことは出来なかった
彼方【それぞれ孤立しねぇように気を付けろよ】
リル【じゃあまずは彼方をあいつらの真ん中に・・・】
彼方【孤立させようとすんなって!俺をエサ扱いするのもやめてください!】
リル【ちぇー】
心底つまらなさそうに唇をとんがらせるリル
マイナ【仕方ねぇ、俺も前に出るか】
マイナは小型のナイフを片手に足には拳銃をホルダーにさしたスタイルで立ち上がる
彼方【刺さる人には刺さりそうだな、その格好】
マイナ【かっけぇだろ】
そういって向かってくるウルフデス達にナイフを構えて迎え撃つのであった