第一章7ページ
二人は森に入り辺りをキョロキョロ見回しながら歩いていく
こうゆうクエストはだいたいイベントが起こる場所が決まっておりその近くにいけばエネミーがポップしたり何かしらがあったりするのが基本だ
彼方【さってと、さっきの雪辱を晴らさせて貰おうかな】
リル【じゃあ、頑張って】
彼方【手伝ってくれよ!】
リル【彼方が受けたクエストで彼方が負けた相手でしょ?】
彼方【報酬の一部分は一緒に貰ってるだろ!】
リル【・・・仕方ない】
ため息をつきしぶしぶ戦うことに了承するリル
森の中を少しの間歩くと見覚えのある場所にさしかかる
彼方【ここはさっき俺がやられた場所だ】
リル【なんでわかるの?】
彼方【あそこにでっかいクレーターがあるだろ】
そう言いながら指を指した先には確かにでかいクレーターが出来ていた
それこそ先程彼方が地面に激突して作ったクレーターだった
リル【あれで良く無事でいたね】
彼方【落下ダメージは無かったんだよね】
リル【あったら面白かったのに】
ぼそっと呟くリル
彼方【あんだって?】
リル【なにも】
そんなコントを繰り広げていると辺りが騒がしくなり
獣のうなり声のような物も聞こえはじめてくる
彼方【来たか・・・気を付けろよ、少なくとも9匹はいるはずだ】
リル【ん、わかった】
彼方は武器を構え、リルは武器に手を掛ける
どのタイミングで襲いかかられたとしても対応出来るように辺りを警戒する
二人の臨戦態勢に奇襲が失敗したと悟るとウルフデスが姿を現す
その数は8
そして奥から一回り大きなウルフリーダーデスも姿を現し二人を睨み付ける
リル【・・・くる】
ウルフリーダーデスが雄叫びを上げると八匹のウルフデスが飛びかかってくる
彼方【さっきと同じように行くと思うなよ!】
飛びかかってくる一匹を横に薙ぎはらい一刀両断にする
リルは攻撃をかわしながら飛びかかってくるウルフデスにそれぞれ少しずつダメージを与えていく
そしてすべてのウルフデスをかわしウルフリーダーデスの目の前に抜け
リル【フレイムストライク!】
右手を前に突き出しその手のひらから炎の玉が一つウルフリーダーデスに直撃する
その炎によりウルフリーダーデスは行動不能になり火を消すために体を地面に擦り付ける
リル【群れのリーダーを倒せば他は散る、これで終わり・・フレイム】
彼方【リルストップ!倒すな!】
彼方の言葉にリルの動きが止まり目の前に飛び出してきたウルフデスの攻撃を受け吹き飛ぶ
吹き飛ばされたリルを彼方が受け止めバックステップ、少し距離をとってリルをおろす
リル【なんで止めたの!】
彼方【今回の依頼は群れを討伐することだ、リーダー倒して群れが霧散しても意味がない】
リル【っ・・わかった】
止められた理由に納得がいったのか頷き深呼吸してリルは気持ちを切り替える
起き上がったウルフリーダーデスは怒りに満ちた目で二人を威嚇し雄叫びをあげるのであった