第四章14ページ
グラント【激龍槍!】
げきりゅうそう
パクリではない、断じて
力を込め相手に向かって投擲する技だ
投げた瞬間に槍に爆発的な力をくわえて光の速度で相手に着弾する技だ
どこら辺が龍だって?
響きがかっこいいからだ
ロボットに群がる他のギルドのプレイヤー達の頭上を駆け抜け槍が直撃する
レーザーを放とうとしていたそれは暴発し爆炎に包まれる
ナナ【グラントさん・・・こんなに強かったんですね】
グラント【たまたまいい槍を手に入れてな、まだまだレベルが足りてなくて100%の力は出せてないが】
そんな話をしているとギリーがとぼとぼと歩いて戻ってくる
ギリー【目の前で急に爆発して死ぬかと思った】
グラント【味方へのダメージ判定は無かった筈だが】
ギリー【いや、ロボットの暴発したレーザーの爆発がね】
グラント【ふむ、それはすまんかった】
ギリー【いや、大丈夫、てゆうかこれみてくれよ】
そう言ってギリーが引きずってきたのは先ほどやられたポン太の死体だった
ポン太【俺が二人!?】
ナナ【片方死体ですけどね、とりあえず先輩に連絡しておきます!】
グラント【これはどういうことだろうか】
ギリー【俺達が知らない何かがこのイベントにはある?】
ナナ【わかりました!伝えておきます!】
グラント【ふむ、ナナ君がなにやら情報を得たようだな】
ナナ【大変ですよ!このイベント、恐らく死ねば死ぬほど厳しくなるかもです!】
先ほど通信して彼方達から得た情報を皆に共有する
グラント【なるほど、それならばこの死体も説明はつくか】
ギリー【じゃあ、既に俺達は1人分のハンデを背負ってるってことか】
ナナ【いえ、まだです、次のウェーブから適応されるっぽいのでこのウェーブに関しては問題ないはずです】
ギリー【なら、とにもかくにもやられないようにしないとな・・・】
そう言いつつギリーは埃まみれになっている服をはたいて埃を落とすとロボットの方に振り替える
爆炎と爆煙が混ざっていたそれは煙だけになりゆっくりと晴れていく
すると全員の目の前に
ウェーブ2
とシステムメッセージが現れる
ポン太【一撃で倒しちゃったのか】
グラント【いや、半分ほどまでは他の奴らが削っていたようだからな、いいとこ取りしただけだろう】
ナナ【次こそモフモフ!】
ポン太【もう一回ロボット!】
ナナ【なんでですか!さっきロボットだったんですからモフモフに譲ってくださいよ!】
ポン太【ロボットで来たなら最後までロボットを押して欲しい!】
等と喋っていると巨大な腕が目の前に振り下ろされポン太が潰されやられてしまう