第三章11ページ
その後なにを言っても受注破棄は認められず結局しぶしぶやることになってしまったのだ
彼方【で、だ・・・これ集めるのに何かしら案がある人】
彼方以外【【【リーダーが一人で集める!】】】
彼方【仲良すぎんだろ!安心するわ!】
ギルドメンバーの心が1つになっているこの状況をとても嬉しく思う反面素直に喜べない彼方がいた
彼方【とりあえずみんなで1つずつやるか】
そして冒険者の集いからでようとすると先程揉めていた男達・・・のそばにいた女の子がこちらに近付いてきたかと思えば彼方に突然抱きつく
ナナ【先輩!先輩じゃないですかっ】
オレンジ色のショートカットに大きな猫目、無邪気の象徴のような笑顔を彼方に向ける
彼方【うわぁっ・・誰・・・ってお前ナナか?】
ナナ【あったりでーす!やっぱり先輩と私は運命のどす黒い糸で結ばれてるんですね!】
彼方【すっごい呪いにかかってそうだなその糸】
ナナ【もはや愛は呪いと言っても過言ではありませんから!】
彼方【つかなにしてんだよ、そもそもお前向こうのギルドのメンバーだろ】
ナナ【今抜けました、なのでフリーです、先輩のギルドにいれてください!】
ナナの言葉を聞きギルドのメンバーらしき男がこちらに向かってくる
名前はハイアットと頭上に書いてある
ハイアット【おい、どうゆうことだよ!お前は俺様のそばにいたいからってギルドに入ったんだろ?なに勝手に抜けようとしてるんだ】
ナナ【頭の中で自由に変換するの辞めてもらっていいですか?私は行く宛がないのでって理由で入っただけです、行く宛が出来たので抜けるのは当たり前でしょう?】
ハイアット【なんだと!俺様に直接声をかけて来たのは俺様に気があったからだろ!?】
ナナ【自意識過剰もほどほどにしてくれませんか・・・そもそもあなたは私のタイプじゃないです】
ハイアット【お前もう一度言ってみろ!】
グラント【そこまでだハイアット】
二人の言い争いを止めに入った男の名はグラント
恐らくこの男がギルドリーダーだろう
グラント【ナナ君はうちのギルドを抜ける、それでいいな?】
ナナ【いいでーす、探してた宛が見つかったのでお世話になりました】
グラントはナナの言葉を受けると脱退を許可し彼方に向き直る
グラント【元メンバーのナナ君をよろしく頼む】
彼方【なんか、悪いな変な空気になって】
グラント【なに、ギルドは出たり入ったりするものだ、理由は人それぞれあるわけだし一回一回気にしていたらキリがなかろう】
そしてまだ文句をいい続けるハイアットを引きずりながらグラントは冒険者の集いを出ていったのだった