第三章9ページ
彼方【さぁて、早速ゲームするぞー!】
寮につくなり荷物も服もそのままに自分の部屋に向かって行こうとする彼方の服を瑠璃が捕まえる
瑠璃【彼方、まずは荷物の片付けと服を着替えて洗濯に出してね】
彼方【えー、ゲーム終わってからでよくない?】
瑠璃【やっといてね?あと、今日のご飯の当番は彼方だからね】
彼方【は、はい】
瑠璃の迫力に負けて仕方なく荷物を片付け服を着替え洗濯物として出す
そして晩御飯の用意をし終えると瑠璃を呼びに行く
彼方【おーい、飯出来たぞー】
瑠璃【わかったー】
程なくして瑠璃は隣の部屋から洗濯物を持って現れる
瑠璃【はい、これなおしといてね】
彼方【いつもサンキュー】
二人はその後一緒に夕飯を食べ、食べ終えると一緒に片付けをしそれぞれのベッドに座る
彼方【さてと、じゃあログインしますかね】
学校で使用していたので首につけていたフリーゾーンをそのままに両手首、両足首にも装着しベッドに寝転がる
彼方【フリーゾーン、起動】
その言葉と共に意識はゆっくりと落ちていきそしてVR空間へと浮上する
ログイン画面でログインを選ぶと目の前の光景がゆっくりと切り替わりフリーディアオンラインへと接続される
そこは昨晩最後に必死でログアウトボタンを連打していた時計塔のてっぺん付近だ
彼方【ふぅ、とりあえず無事ログインは出来たみたいだな】
辺りを見回すが誰もいない、まだ誰も来ていない事を確認するとその場で座り込み街の様子を眺める
彼方はどのゲームでも高い場所へと登り、そして暇な時はこうして下を眺める習慣があった
なにを目的にしているわけでもなく、ただただ眺めているのが好きなのだ
程なくしてリルが隣に座る
彼方【よっ、向こうぶり】
リル【ほんと、高いところ好きだね】
彼方【高いところから眺める景色が好き、が正しいかなぁ】
街を行き交う人々やAICの動き、そんな日常的な風景を眺めているのが好きなのだと彼方はリルに説明するのだった
彼方【ギルドハウス獲得のクエスト内容みた?】
リル【少しね、まずは冒険者の集いに行かなきゃダメみたいだね】
彼方【参加人数は1人から12人まで、人数によってはクエストのめんどくささがかわるって書いてたよな】
みにか【つまり、おつかいクエスト的なやつなのかもねー】
彼方【みにかちゃんおつかれさん】
リル【みにかさん、お疲れ様】
みにか【彼方とリルおつー!皆が集まったら出発する?】
彼方【そのつもり、どんなクエストかは知らんが人数は多いに越したことはないだろうし】
そんな会話をしていると続々とメンバーがログインし、時計塔へとやってくる
そして現在のギルドに所属しているフルメンバーが程なくしてログインを終えるのだった