第三章4ページ
ちなみに彼方と瑠璃が同棲するに至った理由としては寮の人数制限にひっかかったためだ
彼方と瑠璃の親が同時に申請したが通ったのは彼方で瑠璃の方は人数オーバーとなり通らなかったのだ
そこで幼なじみである彼方の所に一緒に住むという方向で話が進んだ
瑠璃の親も彼方ならいいだろうと同棲を許可
瑠璃もしぶしぶながら了承し今に至るわけだ
アルカディア社へ問い合わせた結果OKをもらい、手続きをしたという流れだ
入学式はサービス開始前日にオンラインで済んでいるので今日が登校初日になるのだ
彼方【しっかし、大企業様はやることが違うよなぁ】
瑠璃【違うレベルじゃないけどね】
彼方【まぁ、普通は全国から生徒希望者を集めて学校開くとかしないだろうしな】
瑠璃【それだけアルカディア社の力が強いっていうのと、フリーディアオンラインが期待されてたって事だろうね】
彼方【まぁ、リアルはまだ復旧しきってないからVRの世界で一時我慢してくれって事なのかね】
数年前の大災害の傷跡は深く、未だに道路なども修復されていないところが多々見受けられる
だが、主要な都市、道路などに関しては完全復旧が完了しているため田舎に行けば行くほどまだまだ手が出せていない事を実感する
この学校は割りと都市より離れているためところどころ大災害の爪痕が残っている
そんな話をしつつ歩き続けていると巨大な建築物が見えてくる
そこが彼方達が通うことになっている高校
【自由の郷高等学校】だ
名前の由来は自由な理想郷をもじっているらしい
開校したのは去年からのため現在学校に在学しているのは二年生と彼方達一年生だけだ
特例として三年生が12人だけいるらしい
その12人は生徒会メンバーらしく、学校を運営する上で必要な技術を持った生徒を他校から人選しこの学校に転校させたのだとか
彼方【さてと、到着したはいいが教室までたどり着けるのかこれ】
校門をくぐり下駄箱の前に達周りを見渡しながらそう言う彼方だがそれもそのはず
目の前にはみたこともない長い廊下が続いており、その間と間に恐らく教室らしい番号が貼られている
瑠璃【迷ったらおしまいなんじゃないかな?】
彼方【てか、歩き疲れそうなんだけど】
そんなことを話していると後ろから不意に声をかけられる
星奈【もしかして・・・彼方?】
振り返る彼方だったがそこには誰もいない
はて?と首をかしげていると声の主から蹴られる
彼方【いった!】
星奈【視線を下げえや!うちはここや!】
そう言われ視線を下げるとそこには小さな幼女がたっていた
そう、彼女はセレナ、名前を
星川・星奈
という
セレナとまさか現実で再開を果たすのであった