第三章2ページ
街の中で少しの間談笑をしていた一同だが彼方の方から急にアラームが鳴り響く
彼方【おっと、アラームが鳴ったな、そろそろ飯食わねぇと】
フリーディアオンラインをプレイするための専用VRゲーム機【フリーゾーン】には各種便利機能がある
まずはアラーム通知機能だ
自分で指定した時間にアラームが鳴り現実の時間を教えてくれるというもの
次に体調管理システム
これは現実の体がトイレや食事が必要であると認識したときに通知が来るものだ
ゲーム配信直後からログインしっぱなしなものでそろそろ食事の時間だろう
ちなみにトイレに関してだが最悪は漏らせばアラームは鳴りやむのでやむを得ない状況ならば漏らすことも視野にいれておく方がいいのかもしれない
彼方【飯の後にもっかいログインするわ】
ギリー【そう言えばギルドハウスって実装されてたっけ?】
ポン太【俺の記憶なら実装してないはず】
バロン【ポン太の記憶はあてにならないからなぁ】
リル【実装はまだされてないね、いずれ実装するって書いてたけど】
緑【リルさんの記憶なら間違いないね】
ポン太【解せぬ】
彼方【あ、あれ?】
そこで彼方が急に声を上げる
その声は切迫していてただ事ではなさそうだ
リル【彼方どうしたの?】
セレナ【なんやえらい血相かえてるけどそない恐ろしい事でもあったんか?】
彼方【ログアウトボタンが・・・】
ポン太【無くなってたり?】
バロン【まさか、某デスゲームでも始まるんですかね】
ギリー【やっべ、ピザ頼むの忘れてた】
それぞれメニューを開きログアウトボタンがあるはずの場所をみる・・・がそこには必ず1つあるはずのログアウトボタンが
彼方【2つある!】
2つあったのだ
彼方【えー、どっちが正解だこれ】
リル【内容もわからずに押そうとしないでよね】
緑【何かのバグかな?】
セレナ【サービス開始しょっぱなやからな、可能性はあるやろうけど】
どちらが正解のログアウトボタンなのか
はたまた両方本物なのか、裏をかいて両方偽物なのか
それを知るのはゲームマスターである運営にしかわからない
するとシステムメッセージが全員に送られてくる
リル【今発生してる不具合について、ログアウトボタンが2つある不具合ですがどちらか正解のボタンを押せばログアウトできます、外れてもペナルティはありません、だってさ】
セレナ【なお、この不具合の修正を含めアップデートの為一時間後にメンテナンスにはいります、やって】
彼方【なら今日はどのみち終いだな、みんな明日から学校?】
バロン【はい】
緑【うん】
ギリー【そうだよ】
ポン太【うい】
セレナ【せやで】
彼方【なら明日学校が終わってログインしたら連絡ちょうだい、それまでログインしてるメンバーでぼちぼちなんかしてるからさ】
一同は頷き、ログアウトボタンを押しログアウトしていく
ちなみにリルは一回、セレナは二回、ギリーとバロンは四回、緑は五回、ポン太は十回、彼方は十五回目でログアウトに成功するのだった




