第二章18ページ
レイガ【な、何が起こった!】
一度に三人もの仲間が倒れた事に驚き後ろを振り返るレイガ
ライルを除く残った五人も後ろを振り返り辺りを見回し混乱している
今の今まで、いや今でも周囲に人影もなければ気配もない
探知系のスキルにひっかかりもしていない
ライル【てめぇら、油断してんじゃねぇ!】
一人冷静だったライルの言葉が聞こえるよりも先に彼方が切り込み一人を斬り伏せる
レイガ【大剣がこんなに俊敏に動けるはずが・・・】
更にレイガの驚きをよそに混乱するもう一人を斬り倒しそのまま後ろに回り込む
武器が重いために動きは必然的に遅くなる、高機動戦闘なんて出来るはずがない
しかしその考えはすぐに打ち砕かれる、なぜなら彼方の手に持たれているのは大剣ではなく刀だったからだ
ライル【さっき奴が地面に大剣を突き刺したのはこちらを油断させるためか、武器が大剣であることと手から離れていることをアピールするための】
そう、彼方は相手の三人が殺られた瞬間にギリーから刀を受け取りそのまま一気に斬り込んだのだ
レイガ【だが、その大剣がないぞ!どこに・・・】
いった、と言葉は続けることは出来なかった
何故ならレイガの頭上から大剣を振りかぶりギリーが降ってきたのだ
ギリー【ブレードバッシュ!】
咄嗟に避けようとするが間に合わず剣で頭を叩きつけられ気絶してしまうレイガ
ギリー【大回転!】
そのまま回転斬りで周囲の取り巻きを吹き飛ばす
吹き飛ばされた取り巻きは後方からの射撃により二人倒される
残った一人はしりもちをつき一瞬で蹴散らされた仲間を見てありえない!と避けんだのを最後に弓で蜂の巣にされ退場することになった
彼方【あとは、てめぇだけだな、戦力差がどうのこうのっていってたよな、これで逆転だ】
ライル【ナニモンだてめぇら・・・その動きただもんじゃねぇだろ】
レベル差もあった、人数差もあった
だが奇襲をかけたつもりでかけられ、その隙をつかれ全滅した
戦闘経験の差が違いすぎる、そう悟ったライルは恐怖していた、だがそれを悟られまいとしていた
彼方【ただのゲームが好きな1プレイヤーだよ】
ライル【よ、よーし、なら俺がお前らの仲間になってやる、こう見えても俺はかなり強いそしてβの時に知ったクエストや遺跡、ダンジョンを知っている、仲間にする価値はあるだろ?】
ポン太【めっちゃだせぇ】
リル【ここに来て命乞いなんて、程度が低すぎるね】
彼方【悪いがうちにはお前みたいなやつはいらねぇよ、考えを改めてから出直すんだな】
ライルは交渉が失敗に終わるとギリギリと歯ぎしりをし煙幕を放ち身を隠すのだった