第二章16ページ
セレナ【あんたは・・・ライル・・】
ライル【久しぶりだな、セレナ】
遺跡の外に待ち構えるかのように十人ほど男達が立っていた
そのリーダー格であろう男、ライルがにやにやとセレナを見ながら言葉を続ける
ライル【戻ってこいよ、そして俺の女になれ、そうすればこのゲームの世界を楽しませてやれるぜ】
男【兄貴、あの後ろの奴ら殺っちゃっていいんですよね?】
ライル【あぁ、だがまぁ待てまずは交渉だ】
セレナ【何が交渉や、一方的な命令やないか!うちは戻るきはあらへん!それにレイガ、あんた遂にそいつの飼い犬になってもうたんか?】
先程ライルを兄貴と呼んでいた男にセレナが吠える
レイガ【飼い犬じゃねぇよ、兄貴のおかげで俺達はβテストに参加してありとあらゆる知識を手に入れた、もはや恩人だ、既に美味しいクエストはほとんどクリアさせて貰ったぜ】
確かにレベルだけ見ると既に10を超えている
ライル【こっちに来るなら後ろの奴らを見逃してやるよ、もし断ったらそいつら二度とこのゲームを出来ないように徹底的に狙ってやる】
レイガ【兄貴!そこの銀髪の子は俺が貰ってもいいですか?】
ライル【俺が楽しんだあとで好きにしていいぞ】
レイガ【ありがとうございます!】
ライル【さぁ、どうする?セレナ】
セレナ【そんなもん・・・選ぶ権利あらへんやないか・・・卑怯者!】
セレナは頷くしかないそれはもはや交渉にすらなっていない
しかし、この者達のあの楽しい時間が自分のために壊されてしまうのだけは我慢がならない
何よりもこのままではリルも自分と同じ運命をたどってしまう
セレナ【みんな、ぼちぼちお別れするつもりやったけど本当にお別れや、ホンマ楽しかったで、これからもうちの分までかわらずに楽しんでや】
セレナは四人にそう言うとライルの方に歩き出す
セレナ【約束は守って貰うで】
ライル【あぁ、もちろんだ】
にやにやといやらしい笑みを浮かべるライル達
これから自分の時間は黒く塗りつぶされてしまうだろう、だがそれでもセレナはこの短い時間が凄く楽しかった
ずっとこの時間が続けばいいと、この人達とならもしかしたらと考えるほどに
だがそれはやはり叶わない願い、ただ最後にそう思える『仲間達』に出会えた事に感謝しつつライルに近づく
ホンマに自分は生粋のブロッカーやなぁ
何かを、誰かを守るために自分を犠牲にする
自己犠牲とは言え自分はそれなりに満足している
だってそれで大切な何かを守れるなら
自分の心は、体はどうなったって構わへん
だから今回もその選択をしたんや
うちはそんな自分を誇らしげに思う
せやからみんなはたーんと、この世界を楽しんでや
そう、決意をし涙を浮かべながらライルの目の前に立つセレナであった




