第二章3ページ
リルはなにか言いたげだったがメディナの態度から断固として話さない、教えないオーラも出ていたこともありしぶしぶ引き下がることにした
なにより本人がほとんど気付いてない上に気にしていないのである
メディナ【ではご用件をお伺いします】
彼方【ギルドを作りたいんだ】
メディナ【ギルドですね、ではまずギルドを作る資格があるかどうかを確認させていただきます】
彼方【資格がいるのか】
メディナ【ええ、変なギルドや数だけのギルドが増えても管理が大変ですし、それにギルドとは街や市民を守るために時には危険なクエストをお願いしなければいけませんから、まずは資格を手に入れるところからお願いしているのです】
彼方【なるほど、本格的だ】
メディナ【ではまず、市民からの信頼を私に提示してください】
彼方【市民からの】
リル【信頼?】
メディナ【はい、先程も言いましたが市民のために動いて貰うこともあるのでまずは市民からの信頼を得るところからになります】
彼方とリルは首をかしげる
信頼とは目に見えないステータスだろう
それを見せろとはなんぞや
そもそもステータスを見たいならメディナのようなゲームのシステムから側の方が確認しやすいだろうに
彼方【形があって信頼がわかるもの・・・ってことだろうな】
リル【てことは市民から貰わなきゃダメってことだね】
彼方【市民から貰うか・・・さっきのミリアルのクエストをクリアしたときにそれっぽいものは貰ってなかったよな】
リル【報酬としてはディアとアイテムぐらいだったね】
彼方【だよなぁ、信頼の証・・・まてよ、これじゃないか】
彼方はふと閃いたようでメディナにそのリストを見せる
先程ミリアルの連絡先の情報を貰った時の言葉
信頼の証だ
という言葉を思い出したのだ
メディナ【はい、正解です、では少々お待ち下さい】
メディナは連絡先へとチャットを送信なにやらやりとりをしているようだ
少しやりとりをしてから終わったのかチャット画面を消し彼方達の方へ向き直る
メディナ【確認が出来ました、あなた方は信頼出来る方達だとミリアルさんがおっしゃっておられました】
メディナ【ではギルド設立の第一の条件は突破です】
彼方【第一ってことは他にも条件があるのか?】
メディナ【はい、ですが残りは簡単です、結成資金の2000ディア、ギルド名の記入、ギルドリーダーの設定、今メンバーを追加されるかされないか、です】
リル【つまり、実質ディアさえあれば結成出来るってこと?】
メディナ【そうなります】
彼方【あー・・・俺今1500ディアしかないわ・・・】
リル【じゃあうちが1000だすよ】
彼方【いいの?】
リル【ここまで来てお金が足りないとかかっこつかないでしょ】
そう言ってリルは1000ディアを彼方に渡す
その後ギルドリーダーは彼方に、メンバーはリルを追加、そして肝心のギルド名は
彼方【フラン これに決めた】
リル【いつもの名前だね】
彼方【おう】
こうしてギルドを結成したのだった