第七章〜14ページ〜
メディナ【これらの土地、そしてエネミーの姿を見せたのはマスター会議に来られたマスター達へのご褒美みたいなものだと思ってください】
言葉を言い終わると同時にスクリーン内容が切り替わり巨大な龍が映し出され映像が終わる
メディナ【では今度こそ後半の議題です、このマスター会議を次にいつ開催するかについて、期間としては一ヶ月に一回レベルが妥当かと思われますがいかがでしょうか?】
ライト【逆にききてぇんだがな?一ヶ月に一回やるほどの内容がここにあるか?】
ラー爺【うむ、今のところただ数字を見させられただけじゃしのぉ】
クニハル【それに我々が治めている街同士ぶつかることもありませんし、仮にトップが変わったとしてもやる必要性を感じませんが】
彼方【そもそもこの会議自体やる必要性を感じないんだよな、実入りがない】
レムリア【そうね、どうでもいい情報と未確認情報を与えられただけだもの】
それぞれがそもそもこの会議の必要性を問いかける
それもそうだ、マスター会議
などと銘打っているがやったのはイベントの数字を見せられただけ
ただ、おしゃべりして交流を深めていただけである
彼方【そもそも運営はこれをやって何を調べたいんだ?それとも何を見定めたい】
彼方の鋭くしたその視線がメディナへと刺さる
メディナ【まずはプレイヤー同士の交流、そして情報交換、並びにお互いを高め合うための場所としての提供】
リル【でも本当にそれだけ?】
リルの指摘にメディナはすぐに答えず
今いるメンバーへと視線をうつしていく
個人能力としてみても現状この世界の最強戦力と言っても過言ではない
もちろんそれぞれの分野において、ではあるが
メディナ【詳しいことは言えません、ですがいずれ来る大きな災害・・・いえ、災厄と言っておきますか、それに対抗するためにお互いの戦闘力を高めて欲しい】
言葉にするのを躊躇っていた理由、それらわからないがメディナから出てきた言葉に嘘はない
そう思わせる覚悟が有った
ぎゅっと手を胸の前で握りしめ少し体を震わせているようにも見える
最後の方になるにつれてその言葉は懇願へと変わっていっていた
メディナ【その災厄達の名は・・】
災厄の名を口にしようとした瞬間
バチッ
と音を立ててメディナはその場に倒れ込んでしまう
その場にいた全員が即座に臨戦態勢へとうつる
リルはメディナを抱き上げて様子を見る
どうやら気を失っているだけのようだ
そんな緊張感張り詰める会場にカツカツ・・カツカツと足音が響き渡る
足音が近付き更に影が見えてくる
その影の正体は黒マントに包まれた1人の男であった