第七章〜6ページ〜
ライト【よぉ、彼方じゃねぇか、相変わらずのダセェアバターだな】
彼方【うっせぇわ!お前だって相変わらずの鎧装備かよ、砂漠で熱中症にでもなって昇天しちまえ!】
鎧装備の男、名前をライトという
ラグナロクというギルドのトップである
巨大な大剣を使い豪快な戦闘と真っ赤な燃えるような髪の毛そしてそのでかい態度で別ゲーでも目立ちよく最前線を突っ走っていた
大剣を軽々と振り回し敵を薙ぎ払いギルドメンバーを引っ張っていく
型破りな戦いが多いバーサーカーであるがそれ故に裏が無くメンバーに慕われている
そんなライトが彼方の隣にいるリルに気付く
ライト【あん?やっぱリルも一緒か、てめぇら夫婦相変わらず仲いいな】
リル【ライトさんも相変わらず元気だね、その鎧わざわざ買ったの?】
ライト【おう、かっこいいだろ?始まりの街から西にある街で買ったんだ、色は職人に塗ってもらったぜ】
それなりに付き合いの長い者同士会話はある意味弾んでいく
そんな中、別の入口から1人の長身の男が入ってくる
その男は黒髪短髪、メガネをかけてスーツ姿でぴしっと決めていた
現実世界によくいるサラリーマンという風貌の男だ
その男が彼方に気付くとゆっくりと近付いてくる
クニハル【やぁ、彼方君久しぶりですね】
その男【クニハル】は彼方に近付けば笑顔で頭を下げながら挨拶をしてくる
見た目の印象どおりにとても礼儀正しい男である
彼方【クニハルも久しぶり、やっぱいたんだな】
クニハル【ええ、ゲーム開始すぐにそちらのドラゴンフルーツ頭が西に行ったので我々は東に向かわせてもらったんですよ】
その言葉にライトがピクリと眉をあげる
ライト【はんっ、カラス頭の喪服野郎は見た目通り東の街で葬式でもあげてろ】
ライトが売り言葉を投げつける
クニハル【おやおや、頭が糖分で出来てる割にはすぐにカッとなるところは変わりませんね、ストローでも刺して砂糖流し込んであげましょうか?】
ライト【んだとこら!?光もんに目がねぇ鳥頭がよ、どうせまた鉱石掘り出したりしてんだろ、炭鉱夫かよ時代遅れかてめぇ】
2人は顔を突き合わせながらバチバチと火花を散らしている
その様子を見て彼方は深いため息をつく
どのゲームでもこの2人はぶつかってきた
もちろんプレイスタイルの違いもあるのだが、どうやらそもそもソリがあわないらしい
流石に周りに迷惑をかけるような事は無いが顔をあわせればこの2人だけはいつも喧嘩をしている
マスターギルド会議、その単語を聞いた時に感じた不安は的中してしまったのだ