第六章〜15ページ〜
明かされた衝撃の事実
リル【もしかしてポン太さんの家って・・】
ギリー【大財閥の息子だよ、めっちゃくちゃでっかい家に住んでる、俺も初めてみた時はポン太が家から出てきたのを見たのに信じられなかった】
どうやらギリーはその事実を知っていたようで
リルや仲間たちの疑問と疑惑に対して答えていく
菅原財閥と呼ばれるこの世界では有名な大財閥だ
アルカディア社にも出資しているらしく
ポン太がフリーゾーンを持っていたのもそのためである
しかし学校にはしっかりと抽選を受けて他の生徒と同じように入学したらしい
彼方【え、なにお前、じゃあ時期財閥の社長候補なん?】
カヤ【訂正してください、現社長です】
更に衝撃の事実、まさかの学生社長だった
バロン【え、そんな人が1日中ゲームに入り浸ってていいんですか?】
ポン太【俺のは名前だけだから、実際は父親とかそこら辺が運用してるっぽい・・まぁ跡継ぎなんだからって煩く言われてるけど】
そもそもそれが嫌でゲームに逃げたというのもあるらしい
家にいれば口うるさく言われ、自分の時間と自由がない
そのために自らの時間や自由を守りたいと思い家を抜け出し、勝手に学校に入学するための抽選を受け
寮を借りて生活しているとのことだ
カヤはそんな家のメイド長らしく
初めてこの世界でカヤに出くわした時は親の命令で連れ戻しに来たのだと思い、助けたはいいが今後どうするか本気で悩んだという
カヤ【私はりっ君にあちらでもこちらでも救われました、恩人の事を売るような真似はしません】
カヤのポン太に対する忠誠はとても高いようで、その言葉に嘘は無いとはっきりと言い切る
カヤ【そもそも私がこの世界に来た理由の1つはりっ君を個人的に探すためです、りっ君の両親はゲームの世界に没頭してるとは思っても無いようですが】
ポン太【親の前では隠してたからな、寮にとんずらしてからいろんなもの集めるのにも苦労したけど】
仕事を頑張っているフリをしながら少しずつ給料を貯めて費用を集めていたらしい
そして寮に住めることが決まった時にその費用を持ち夜逃げ同然で寮へと移動
そこから費用を使い必要な機材や欲しいものを集めて夢のマイルームを完成させたのであった
カヤ【個人的にりっ君が見つかったので満足です、これからはこちらの世界で全力で命を賭して尽くします】
ポン太【ほどほどでいいです】
カヤの重すぎるぐらい強い忠誠心にそう答えながら、料理に手をかけるポン太
カヤはその隣でポン太のためにと料理を更に小分けにしていく
彼方【人に歴史ありとはよく言ったもんだよ】
リル【自分の自由のために、自分がしたいことのために、か】
ポン太の言葉を受け止めて何かを考えながらぽつりと言葉を零すのであった