第五章8ページ
彼方【っらぁっ・・・くっそ、キリがねぇ、こんだけいるのにそもそも攻撃が当たらねぇ】
迫り来るウルフデス、ハエーナは先程やられた物達の事を知っているかのようにこちらの動きをかわしてくる
リル【彼方あぶない!】
彼方【っ!】
リルの言葉に間一髪、バックステップでスライム型エネミーの攻撃を回避する
彼方【ちっ・・・やっぱり厄介だな】
ウルフデスやハエーナの波状攻撃だけでなくスライム型エネミーの攻撃までもかわさねばならないこの状況に舌打ちをする彼方
そこにウルフデスとハエーナの群れを凪払いながら彼方達の目の前にレイガが現れる
レイガ【俺達も加勢しよう】
ライル【俺はまだ力を貸すなんて言ってないぞ】
レイガ【俺達も加勢・・するんだ、いいな?】
ライル【っ・・・わかったよ・・】
レイガの凄みとドスのきいた声色にライルはしぶしぶ頷く
どうやらあれからレイガにたっぷりとお説教されていたらしい
レイガ【この小物は俺達が相手をする、あのボスエネミーはお前達に任せる】
彼方【いいのか?】
レイガ【さっき俺達を助けてくれた礼だ、構わない】
彼方【サンキュー、よし、リル!あのスライム叩き潰しにいく、付き合ってくれ、他のメンバーはレイガ達と一緒に他のエネミーの討伐を頼む】
リル【わかった】
彼方の言葉にリルは頷き、他のメンバーもそれに頷く
マイナ【なら、まずは道をあけないとな・・ほら、ドカンと一発!】
お馴染みマイナのロケットランチャーが目の前に群がるウルフデスの群れへと放たれ爆発、それをかわしたためにスライム型エネミーへと道が開く
彼方【いってくる!】
リル【みんな、お願いね!】
二人はその出来た道を走りだしスライム型エネミーへと肉薄
しかし、それをウルフリーダーデスとハエーネンは許さない、親衛隊のつもりか両翼から二人に向かって飛びかかる
セレナ【うちがさせへん!シールドウォール!】
左右の盾を地面に突き刺し直線上へと盾の壁をつくる
二人の両脇をその壁ががっちり固めたためにウルフリーダーデスとハエーネンは壁に激突
起き上がり頭を何度か振ると、邪魔をしたセレナへと怒りの矛先が向く
セレナ【やっすい挑発に乗ってくれて感謝するで、かかってきぃや!】
襲い来る二匹のエネミーを両盾で防ぎセレナの戦いが始まる
彼方【さぁて、問題はこいつの能力だよな】
リル【目の色が青色に戻ってる】
二人はセレナ達の援護のお陰でスライム型エネミー
スライムヒューマの目の前に到着
目の色は青色に戻っており、体力は2割削られている状態だ
彼方【同じ攻撃は2度通用しない・・そんなエネミーと仮定するか】
リル【また目の色が赤色になった、でも他はかわってない・・・目の色によって攻撃方法か耐性がかわる可能性高いね】
すこしすればまた赤色に目が染まる
スライムヒューマを冷静に分析しつつ、彼方達は互いにスライムヒューマを左右から挟み込む位置へと移動する