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『うっすらと苔』

作者: 詩織





茶の湯では お庭を愛でるのぉも大切なお作法。


歴代の御当主が、一番 気をつかって育てるんが


『苔』



もし、人に苔が生えるとしたら


どんくらいの年月としつきが必要なんやろな~











ポーンと、まだ露をふくんだ静寂の中



日の出とともに音をたてて



咲くという蓮の花。



幼い頃、爺ちゃんが



ウチの手習いが上達するように



蓮の露 集めに行ってくれはったね、



その、爺ちゃんもいまは、



御釈迦さんの

お屋敷の蓮池の住人にならはった、



婆ちゃんは、辛いこともみーんな



神さまにお預けになって、



子どもに戻らはった、



”呆けは最後の神さまからの贈り物”



云うもんね。



そうやね~



それでええんやね、




ばあちゃん





みんな行く道、帰る道。





ゆっくりいきやぁ~





挿絵(By みてみん)




苔になったつもりで生きる。

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― 新着の感想 ―
[良い点] ほのぼのして、ゲマインシャフトがいい感じです。
2019/10/06 19:24 退会済み
管理
[良い点] ”呆けは最後の神さまからの贈り物”  亡き母のことを思うと、まさにそのとおりだったと思います。自分さえわからなくなってからは笑顔が多くなり、だれにも「ありがとうございます」と感謝し、そして…
[良い点] 私の父の叔父が存命の頃、京都、墨染の家には素人庭がありました。 転居して七瀬川の家は、最初だけ庭師に造成してもらったそうです。 そこでつきものなのが苔。 びっしりと緑の絨毯で、季節により一…
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