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マリのたくらみと呪術実験

「変換とはあるものをまったく違う別のものに変える術である。

 しかし、魔力が高い場合あるものを広大な魔法エネルギーに変えることが出来るが

 基本的に魔法エネルギーに変えられる魔力を持つものは『黒魔術師』のみである。

    変換について書かれているのはここで途絶えているわ」

緑は本をパタンと閉じてからそう言った。


「私がここの花畑にいる時もう入学式が始まっていた。

 もう、時間がなかったんだわ・・・・」


「何を言いたいの?」

 緑は不思議そうに麻美に問う。


「私なら変換を使って学校までテレポート(瞬間移動)をつかうわ、だって入学式に

 間に合わないかもしれないんだもの。

 だけど、サスケはその力を使わなかった・・・なぜだか分かる??」


しばらく沈黙が続いた。。

そして、緑が言った。


「サスケは黒魔術師だから「変換」を使って魔法エネルギーに変えられたはず・・

だけどそれをしなかった・・・テレポートするだけの魔力がなかったって事?」


「そう、黒魔術師なのに魔力が小さいだなんて普通じゃ考えられない事なんでしょ?」


「確かに。黒魔術師はもともと私たち白魔術師と違ってケタ違いの魔力の持ち主よ。

 テレポートぐらい朝飯前のはず。。なのにサスケは・・」


「誰かに魔力を吸い取られた。。って考えにたどり着く結果になるね」

麻美が言う。


「そうとしか考えられないね」


「少なからずママはもうこの事を知っていると思う。。」


「えっ!?だったらサスケが危ないわ!!」


「どう言う事?」


言いながら図書館を飛び出した。


「ねぇ!どうしたの?こんなに急いで。。」

麻美はかかとを踏んだ革靴を履きなおしながら言う。


「サスケはずっと前から実験材料としてさまざまな実験が行われているの」


「実験??・・」


「麻美のお母さんつまりマリをリーダーとする実験グループは黒魔術師の広大な魔力

 の実験と研究から始めたらしいわ。その実験台として使われているのがサスケなの

 ・・・そして今は『呪術』と呼ばれる呪いをかける実験が施されていると聞いたわ。」


「呪術って。。じゃあその呪術って魔力を制限する呪いって事?だからサスケの魔力が弱かったの?・・」


「そうだと思う、麻美をここに案内させることを口実にしてマリの本当の目的は「本当に呪術実験は成功に至ったのか」それが知りたかったんだと思う。だから変換を使わせるように

仕向けたんだと思う」


「じゃあなんでサスケが危ないの?」

麻美が聞く。


「呪術実験が成功したんだよ?!サスケにまた術がかけられてもおかしくないじゃない!!」


「そっか・・じゃあ花畑にいる時なんで「炎上」を使ったの??」


「あの花畑の下にはテレポートマンホールと呼ばれる、時空と空間の捻じ曲がった不思議な

マンホールがあるのよ、そして魔法のテレポートと同じ効果があるの。

 おそらくサスケはそのマンホールの事を知っていたのよ」


「サスケはどこに?今どこに居るか分かる??」


「えっサスケ??」


「うん、ママの変わりに謝りたい。黒でも白でも私には関係ないよ」


「多分、千年牢獄の下の研究所にいると思う。」


「そこに行こう!!」


「うん!」


2人は南の方角にある灰色の空をめざして歩き始めた。

しばらく行くと黄色と緑でふちどられた大きな草原が見えてきた。


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